飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

新型コロナ対策の次亜塩素酸水問題(その5) 次亜塩素酸水の噴霧について続報。経済産業省などからの発表と、6月議会での質疑のまとめ。

次亜塩素酸水の噴霧の問題、先週の金曜日にNITEの最終結果が出され、その結果を踏まえて、 経済産業省が、「厚生労働省消費者庁と合同で、新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について取りまとめました」として、発表しています。

www.nite.go.jp

www.meti.go.jp

上のNITEの最終報告では、次亜塩素酸水については以下のようなものを有効と認めれています。

 

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しかし、経済産業省厚労省消費者庁と一緒に取りまとめた下のサイトで、次亜塩素酸水の使い方について次のような注意事項を紹介しています。


④ポスター「次亜塩素酸水を使ってモノのウイルス対策をする場合の注意事項」

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こちらの「効果的に使うためのポイント」には、「空気中の浮遊ウイルスの対策には、消毒剤の空間噴霧ではなく、換気が有効です。」

とあり、裏面の

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には、最後の方に
「人体に付着したウイルスの消毒・除去や、感染の予防・治療を目的とする場合は、医薬品又は医薬部外品としての承認が 必要です。現時点において「空間噴霧用の消毒剤」として承認が得られた製品は存在しません。」とはっきり書いてあります。

 

この発表の後で、放課後や始業前であっても、新型コロナウィルス対策として次亜塩素酸水の噴霧を行うのは、無理筋ではないでしょうか。

 

6月22日のブログへのコメントへの返信としても書きましたが、
「皆様からお預かりした公金を使って、安全性・有効性が確認されていないものを、未成熟な子どものいる環境に、使うわけには行きません。
さらに言うと、新型コロナウイルス感染症のリスクが高いのは、高齢者です。
子どもがかかるリスクは一般成人よりも低いと言われています。
リスクマネジメントとしても間違っていると思います。」

 

明日、開催予定の行政アドバイザー会議でどんな議論がなされるのか。それより前に、市として、この発表を受けて、決断すべきと思います。

 


以下はこの問題に関する6月議会での質疑のまとめです。

参考になれば幸いです。

 

江口徹 一般質問

6月16日(火)  46分10秒から

youtu.be


【江口】
次亜塩素酸水の噴霧器について、5月の後半に「噴霧については推奨しない」という報道が出て、色んなところでストップした。飯塚市でも、一旦は放課後や終業後に使おうといっていたが、これもストップしたということで良いか?
【教育部長】
文科省からの通知によって、一旦使用中止としているが、現在、学校教育課で使用マニュアルを作成しており、児童生徒がいないとき、例えば、放課後や始業時前の活用を考えている。
【江口】
この次亜塩素酸水の噴霧については、学校再開ガイドラインでも奨められていない、また厚生労働省の通知でも奨められてない。次亜塩素酸水の使用に関しては、消毒液として有効かどうかを今NITEで検証中と言う段階です。噴霧についての公的な部分での、安全性・有効性についてはなんら検証されていません。
再開するにあたっては、最低でも、安全性・有効性が確認されないと、再開すべきでないと考えます。また、行政アドバイザーの確認などが必要と思われます。
再開するにあたっては、今述べたようなことをきちんとやって頂けると言うことで良いか。
【教育部長】
先ほど申し上げた使用マニュアルの作成については、ご指摘の部分も十分に踏まえた上で、作成させて頂き、マニュアルができるまでは使用しないように指導しているところです。
なぜなら、私ども教委はもちろん、特に現場の先生方は、子ども達の健康と安全が一番の願いだからです。ということでご信頼とご理解をお願い致します。
【江口】
健康と安全が第一であるからこそ、きちんとした確認されるまでは、再開すべきでないと考えますがいかがですか。
【教育長】
質問者が言われるような有効性や安全性については、経済産業省の要請を受けた独立行政法人の製品評価基盤機構(NITE)が新型コロナウイルスに対する代替消毒法の有効評価に関する検討委員会を組織して、今、検証試験を行われているところ。
直近の資料を見ると、効果の有無については、検証結果が継続中であり、まだ結果が出ていない。今までのところ、新型コロナウイルスに対して一定の効果を出す結果もあるが、十分なデータが集まっていないため、引き続き検証結果を実施するとの記載がありました。
飯塚市として導入の主幹課を中心に私どもにも配布頂いたわけだが、一般に言う次亜塩素酸水は電解式だが、市が導入するものはそれとは異なり、pH値や有効塩素濃度が同等であれば、異なる製法で生成されたものでも効果は同等と見なすこと。あるいは、新型コロナウイルスに対して一定の効果を示した次亜塩素酸水とPH値や塩素濃度が同等のものであること、こういった2点で有効性は確保できているものと市として考えている。
安全性については、さきほどのNITEは、アルコール消毒液の代替となる身の回りの消毒方法の評価が目的であり、安全性の是非については見解性を示した事実はないと言うことでございまして、私ども、メーカー等が提供する情報をよく検討して、吟味し、判断を行って下さいと指導を受けており、本市においても、十分な検討を行った上で、商品名は、ソリューション・ウォーターと言いますが、活用を決定したところであります。

【江口】
いま、有効性が確認されるような調査結果があると言われましたが、NITEがやっているのは、あくまで消毒液として使うことが有効かどうかなんです。噴霧が有効かどうかではありません。拭いたりするときに使って良いかどうかをやっているんです。噴霧は別なんです。噴霧については、アメリカの疾病予防センター(CDC)も中国の国家機関も否定的なんです。そう言ったことが経済産業省のファクトシートにはっきりと載っています。片一方で、学校再開ガイドラインの中にも噴霧してやりましょうとは全く書いていない。
私どもも、色んな方々にお聞きしました。医師2名お聞きしましたが、2名共に否定的です。ダメだろうと。もし、安全であるならば有効でないだろうと言うんです。片一方で、モノに対する被害も出て来る恐れがあると。

もう一人、水道関係の方にもお聞きしました。その方も同様な見解なんです。ここについては、色んなところで出ています。是非そういったモノを調べて、公的な機関で安全性有効性が確認されるまで使うべきでないと申し上げ、質問を終わります。


川上議員一般質問 
6月19日(金) 34分20秒から

youtu.be


【川上】
学校、保育所、児童クラブ等への次亜塩素酸水の噴霧器の設置は対策本部での決定か?
【教育部長】
学校及び放課後児童クラブについては教育委員会
【福祉部長】
保育所等については、4月21日の第13回対策本部での決定。
【川上】
生成機と噴霧器の輸入元、製造会社、購入先、購入数、財源及び設置に至る経過、現状と今後の予定は?
【市民環境部長】
生成機の購入先は、広島市の日通商事株式会社広島支店。
導入経過は、新型コロナウイルスの対応について逼迫している消毒用アルコール等の状況を踏まえ、公共施設等で使用する消毒液の確保が急務となり、そのため自前で生成可能な代替消毒可能なものを模索している中、ネット等で検索し、4月21日の第13回対策本部会議を経て次亜塩素酸を主成分とする溶液、次亜塩素酸水と生成機の導入を決定。
その後4月28日付で予算の専決処分を行った。
【教育部長】
 霧化器についても、生成機と同じ日通商事広島支店から450台、財源は予備費。4月28日に教委会議で了承を得た後、5月7日に購入の決裁を完了し、5月18日に発注。6月2日に霧化器及び付属品の一部が納入され、小中学校等へ配布。一部まだ部品は納入されていないため、まだ使用していないが、現在マニュアルを作成しており、それが完成するまで使わないこととしている。台数については、学校398台  
【福祉部長】
 保育所等へ59台配布しており、学校同様各施設で保管。
【川上】
 後3台はどこに?
【市民協働部長】
 残りの2台は予備としてコロナ対策室で貸出用として保管中。
【教育部長】
 輸入元も日通商事株式会社。
【市民環境部長】
 生成機は1台税込715万、5月15日に契約、納期は2ヶ月後の7月15日。製造元は日通商事。
【教育部長】
 霧化器は単価3.5万円+税、398台で、1532万3000円。
【川上】
 どこから輸入したのか、作った会社はどこか?
【教育部長】
 輸入元・製造会社ともに日通商事。
【川上】
 日通商事株式会社と言う国があるのか?
【市民環境部長】
 生成機についても、日通商事株式会社。国産メーカーです。
【川上】
 どこから輸入したのか。日通商事が輸入したというのでどこから輸入したのかと聞いた。これは商事会社だ。
【教育部長】
 (霧化器の)製造元については日通商事株式会社広島支店。冨士ブレード株式会社が輸入元。 どこで造られたかは不明。


【教育部長】
 冨士ブレードが製造元で、中国の会社に下請けに出している。できた製品を冨士ブレードが輸入し日通商事に納品、そして日通商事が販売している。
【川上】
中国の会社の所在地、資本金、社長は?


【教育部長】
 広東省深圳  順徳地域にあるとは聞いているが、それ以上の情報は技術的理由で企業秘密となり非公表とのこと。
【川上】
 社名や資本金社長名なども、技術的理由で非公表なのか?
【教育部長】
 そう聞いている。

【川上】
 技術的理由とは、おかしくないか。
【教育部長】
 メーカーに聞いたが分からなかった。
【川上】
 そんなものを子ども達の目の前に置いている。どこに新型コロナに効果があると書いてあるのか。
A カタログ等に記載はないが、例えばNITEに対して経済産業省の要請により代替消毒方法の評価委員会が設置され、試験中。その発表の中で、次亜塩素酸水は検証試験が継続中で結論がでていない。一定の効果を示す結果もあるが、引き続き検証を行うとある。
ソリューション・ウォーターは、電気分解により生成する次亜塩素酸水とは、生成方法が違うが、効果は同等と見なすと言う事、また新型コロナウイルスに一定の効果を示した次亜塩素酸水と同等とあり、有効と判断した。
【川上】
 日通商事のカタログにどこにも新型コロナウイルスに対し有効とは書いてない。対策本部で何を検討したのか。
【市民環境部長】
 4/21の13回会議にて消毒用アルコールが不足している状況の中、ネット等を活用し、日通商事の商品を検討してきた。そのことを私が説明し、導入決定した。
【川上】
 2300万を随意契約というには杜撰だ。


金子議員 福祉文教委員会質疑
6月22日(月) 2時間4分25秒から

youtu.be

【金子】
 次亜塩素酸水の噴霧器について、学校教育課、保育所などどこに配られていくらかかったのか、また今後の予定はどうなっているか。
子育て支援課長】
 保育所子育て支援センターに59台配置しているが、現在、使用していない。
【学校教育課長】
 小中学校に小学校282台+中学校116台の398台配置、現在、部品が届いていないことや文科省の通知があり、使用してない。新しいマニュアルを作ってから使用したい。
【金子議員】
 色んな意見が出ている。危険だという意見もあれば、安全だという意見もある。安全性や効果が不明だというのが現状だろう。保護者は心配。特に保育所、子ども達自身が苦しさを伝えられない。マニュアルを作成されても、保護者はかなり抵抗があると思うが、どう考えているか。
【学校教育課長】
 確かに作成する上で悩むところもあるが、使うとすれば生徒がいない放課後等を考えている。
【金子】
 子どもがいないところでは効果がないという報告もあったようだ。また文科省の意見が変わってきたと言われたが、どう変わってきたのか?
【学校教育課長】
 6/16の文科省通知において、「メーカーが提供する情報、厚生労働省などの関係省庁が提供する情報、経済産業省サイトの「フ ァクトシート」などをよく吟味し、使用について判断するよう」とあり、今までは使えないと言ったところから、変わってきた。
【金子】
 飯塚市は使っていく方向なのか?
【学校教育課長】
 その点を含め、話し合いを持ちたい。
【金子】
 安全が何より。効果があったら使った方が良いと思うが、子ども達は敏感。公的なところでしっかりとした検証がないと使わないと明言すべき、教師も心配されている。約束して頂きたいがどうか。
【教育長】
 今言われたことを含めて検討したい。

 


 江口徹 協働環境委員会質疑
 2020年6月23日 5時間10分30秒あたりから
 

youtu.be
【江口】
 次亜塩素酸水について。採用に関して第13回の対策本部会議で決定したということだったが、どのような資料を出したのか、成分表は出されたのか、どのような議論があったのか。できたら資料を出して頂きたいのだが・・・資料は出して頂けないということですね。じゃあ、口頭で良いが、この点は議会運営委員会で検討して頂きたい。
【環境整備課長】
 資料は、次亜塩素酸を主成分とする水溶液の生成機のカタログ、次亜塩素酸がどういうものか、何に使えるのかという点について商品の資料を提出した。議論は、アルコール等が逼迫した状況の中で、公共施設の手指消毒も含めた消毒液、その代替確保が必要となるというところを調査して、経済産業省の要請を受けた製品評価技術基盤機構(通称NITE)が4月16日に発表された内容に、次亜塩素酸水が優先検証の対象となったという事を含めて口頭で説明した。
【江口】
 その説明をしてどのような議論になったのか。
【環境整備課長】
 方向性として市が自前でこの代替消毒液の生成機を買う事が決まった。あわせて、これをつかった色々な消毒方法、例えば手指消毒であったり、スプレー消毒、スプレーの噴霧、あわせて空間除菌も色々な施設で使われていると言う事も含めて色々情報提供した。
【江口】
先ほど、提出された資料について説明があった。提出があったのは、次亜塩素酸を主成分とする生成機のカタログ、それと次亜塩素酸水がどういうものか、何に使えるのかが書かれた商品の資料の2点と言うことで良いか。
【環境整備課長】
その通り。
【江口】
次亜塩素酸水の中で、この商品を選んだのは、ネットで検索して出てきたとあったが、それでよいか。他にもあったのか。どういう経緯だったのか。
【環境整備課長】
色々な次亜塩素酸を主成分とした色々な商品がある。その中で、やはり単なる販売店がこういうふうに売ってますよとか、そういうことでなく、一体的な事業として日通商事株式会社広島支店が総元締めになるが、そちらが生成した、いわゆる事業の中で、いわゆる全国の代理店、数々ある代理店がいろいろあったので、この分については確実なものであるというふうな、自前の判断の中で、資料を取り寄せ、私どもの中で検討したものを、選ばせて?頂いた。
【江口】
確かに次亜塩素酸水で検索するといっぱい出て来る。その中で、ここを選んだ形、それは一体的な事業としてやっていると、また全国で代理店が多く、確実だと考えたと言うことなんですが、他方で不思議なのは、日通商事のホームページを見ても、どこにもこのソリューションウォーターという事業は出てこない。代理店のホームページはいっぱい出て来る。その中で日通商事広島支店がやっているよとはいっぱい書いてある。ところが、日通商事そのもののホームページに、この事業がないのは、なんだろうなと思う。
(なんかおかしくないか?)
この次亜塩素酸水は、先日来聞いているように、NITEのファクトシートで、5月後半に推奨しないと言う一部の記載があった。CDCとか中国の国家機関だったりWHOとかの指摘がある。
市としては、これはコロナ対策としてやったという理解だったと思う。ところが残念ながら、コロナに聞くかどうかは分からない、4月16日のNITEの発表は優先検証の対象となったという事だが、未だにこれは検証途中だ。
その中で、次亜塩素酸水を導入する、そしてまたなおかつ噴霧、空間除菌というところで噴霧をすることを決断したわけだが、そこについて、対策本部の中で、「おいちょっと待てよ。これは本当に大丈夫か」という議論はなかったのかどうか?
【コロナ対策室長】
4月21日の対策本部会議の中で、広義の次亜塩素酸水の導入について進めていくという形で話があり、その中で、噴霧器についても今回のソリューションウォーターでする事によって効果があると言うような話があるということで、これについても、ここで決定と言う事ではありませんでしたけども、個別で個々で検討して決裁を取って導入するなら導入するという事で対応すると言う事が12日の中で方針としてでていると言うことで、次亜塩素酸水について効果についての疑問とか、言う話は出ておりません。
【江口】
 私の一般質問に対する教育長の答弁の中には、この次亜塩素酸水、噴霧器の導入に関しては、「主幹課の主導の下に」と言う話があった。そのあたりはっきりしないなぁと思う。ある意味、急いで消毒用アルコールが逼迫している状況の中でなんらかの代替品を探さなくてはならない。それを急ぐ気持ちは非常に分かる。それで次亜塩素酸水を選んだ。そして生成機を買うことは4月28日の専決予算の中で出てきてた。
これはある程度の理解をしなくはないが、一方でこだわるのは噴霧についてだ。
教育長の答弁に対しても述べたが、NITEで、4月16日、最初に次亜塩素酸水の評価をはじめたのも電解式で作るものだった。それが対象を拡げて混和式、混合式、飯塚の採用したソリューションウォーターのような方法についても対象としたが、未だにやっているのは、代替の消毒液として有効かどうかだ。
一般質問の時にも言ったが、拭いたりするときに使って良いかどうか。これについては検討しているが、噴霧についてはファクトシートにあるように推奨しないよとあったり、これについてはコメントするものではない、あくまで消毒液として有効かどうかをやっているとNITEは言っている。
昨日の福祉文教委員会の中でも、教委の姿勢としては、「マニュアルができたら使いたい、放課後や始業前に使いたい」という方向のようだが、市として、これが安全なのか、そして有効なのか、それをきちんと確認するまでは使うべきではないと思うが、市としての見解はいかがか。
次亜塩素酸水を噴霧する事、霧化器で使うことについては、特に推奨しないという事があり、他方では学校再開ガイドライン厚労省の通知で何ら推奨されていないという事実があり、有効性安全性がまだ不確定という状況にある。最低でも、この噴霧については、有効性安全性が確認されるまでは、再開すべきでないというのが私の考えで、これを一般質問でも問いかけたが、そこに関する明確な答えはなかった。
昨日の福祉文教委員会でも金子議員が問いかけたが、そこに対して、確認されるまで使わないという明確な答えもない。市として、安全性有効性が確認されるまで使用をストップというままにするかどうか。
【コロナ対策室長】
 霧化器の使用については、今、教育部・福祉部で、どういう形でやろうか、マニュアルどうしようかと検討しており、その結果を踏まえ、対策本部とかでも検討して、市の方向性を決めていきたい。
【江口】
 まず、第一義的は使うところなので、教育委員会や福祉部がしっかり検討するのはいいですよ。ただ、その中でも、市として「いいよ。あなた方しっかり考えたね、これいいよ」というためには、安全性・有効性が確認されないと、市としてそれは許すべきではないと思う。行政アドバイザーにも確認して下さいねと言う話も言いましたよね。それも含めて、やって頂いた後での再開となると思うがどうか。
【コロナ対策室長】
 対策本部については、6月30日に行政アドバイザー会議を行う予定としており、その中で次亜塩素酸水についてもテーマとすることを考えており、そう言ったことを踏まえて、最終的に対策本部の中で、取り扱いについて決めていきたい。

【江口】
 その考える時に、有効性・安全性が確認されるまで、再開すべきではないということでやるのか、それとも、確認されないんだけど、これこれこういうところが出てきたんで、もう大丈夫でしょとやるのか。
 副市長、さすがに有効性・安全性が確認されない中で再開できないと思うんですが、万が一にもそういうケースはあり得るのか。
【コロナ対策室長】
 安全性とかが担保できない、危険性があると言うことが確実であれば、当然市としても使用することはもちろんない。
【江口】
 安全性が担保できない、危険性があるから使わない、逆だと思う。安全性が確認できた、有効であることがが確認できた。だから使う。というべきであると考えるがどうか。
【コロナ対策室長】
 その通りです。
【江口】
 この点に関しては色んな議論が出てきている。大学の先生であるとかお医者さんであるとか色んなところで発言されている。そう言った分をいっぱい見た上で検討頂きたいと思う。私のブログの中にも紹介させて頂いている。是非ご覧頂ければと思う。


以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございます。
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新型コロナ対策の次亜塩素酸水問題(その4) 噴霧は、有効性と安全性が確認されるまで再開しない  

今日は、本会議最終日。全ての議案の処理を終了し、6月議会は閉会。

道祖議員が提出していた議員報酬に関する条例改正は賛成少数で否決。

私も反対。

明日の新聞には少しは載るんだろう。

 

さて、この6月議会で私の中で一番大きくなってしまった(>_<)次亜塩素酸水の噴霧問題。

Facebookにもあげたんだけど、朝日新聞の記事がハフィントンポストにも掲載されている。

www.huffingtonpost.jp

 

この記事中にある福祉文教委員会のやりとりを受けての市議会協働環境委員会でのやりとり。昨日のブログでは、動画の紹介と「やっと普通の答えが出てきた」ということだけしか書けていなかったので、今日はその部分を紹介しよう。
まずは、エッセンスを。

【江口】
 昨日の福祉文教委員会の中でも、教委の姿勢としては、「マニュアルができたら使いたい、放課後や始業前に使いたい」という方向のようだが、市として、これが安全なのか、そして有効なのか、それをきちんと確認するまでは使うべきではないと思うが、市としての見解はいかがか。
【コロナ対策室長】
 霧化器の使用については、今、教育部・福祉部で、どういう形でやろうか、マニュアルどうしようかと検討しており、その結果を踏まえ、対策本部とかでも検討して、市の方向性を決めていきたい。
【江口】
 教育委員会や福祉部が、使う部署として検討するのはいい。しかし、安全性・有効性が確認されないと、市としてそれは許すべきではないと思う。行政アドバイザーにも確認して下さいねと言う話も伝えていた。それも含めて、やって頂いた後での再開となると思うがどうか。
【コロナ対策室長】
 対策本部については、6月30日に行政アドバイザー会議を行う予定としており、その中で次亜塩素酸水についてもテーマとすることを考えており、そう言ったことを踏まえて、最終的に対策本部の中で、取り扱いについて決めていきたい。
【江口】
 その考える時に、有効性・安全性が確認されるまで、再開すべきではないということでやるのか、それとも、確認されないんだけど、これこれこういうところが出てきたんで、もう大丈夫でしょとやるのか。副市長、さすがに有効性・安全性が確認されない中で再開できないと思うんですが、万が一にもそういうケースはあり得るのか。
【コロナ対策室長】
 安全性とかが担保できない、危険性があると言うことが確実であれば、当然市としても使用することはもちろんない。
【江口】
 「安全性が担保できない、危険性があるから使わない」と言うが、逆だと思う。「安全性が確認できた、有効であることがが確認できた。だから使う。」というべきであると考えるがどうか。
【コロナ対策室長】
 その通りです。

 

この答弁が引き出せたので、委員会での私の質疑はこれまで。
このやりとりで確認できたのは、
1 教育委員会・福祉部が検討する。 → その結果を対策本部にあげる。
2 6月30日の行政アドバイザー会議でも次亜塩素酸水について議題とする。 
3 対策本部は、行政アドバイザーの意見を踏まえて、安全性・有効性が確認できてはじめてOKを出す。
ある種、当たり前のことだと思うが、ここまで来るのに・・・。
ただ、これがきちんとやって頂けるかどうか、行政アドバイザー会議は傍聴できるんだろうか???
対策本部会議もこの行政アドバイザー会議もネット中継して欲しいくらいだ。
このやりとりを含めて、協働環境委員会での次亜塩素酸水に関する私の質疑はコチラから。
youtu.be 2020年6月23日協働環境委員会 5時間10分30秒あたりから

 

なお、上記の部分を含め、一昨日の協働環境委員会での質疑をあらかた文字に起こしたので、以下に紹介します。なお、途中の赤字は発言ではありません。私の心の声かも???

 

【江口】
 次亜塩素酸水について。採用に関して第13回の対策本部会議で決定したということだったが、どのような資料を出したのか、成分表は出されたのか、どのような議論があったのか。できたら資料を出して頂きたいのだが・・・資料は出して頂けないという。じゃあ、口頭で良いが、この点は議会運営委員会で検討して頂きたい。

【環境整備課長】
 資料は、次亜塩素酸を主成分とする水溶液の生成機のカタログ、次亜塩素酸がどういうものか、何に使えるのかという点について商品の資料を提出した。議論は、アルコール等が逼迫した状況の中で、公共施設の手指消毒も含めた消毒液、その代替確保が必要となるというところを調査して、経済産業省の要請を受けた製品評価技術基盤機構(通称NITE)が4月16日に発表された内容に、次亜塩素酸水が優先検証の対象となったという事を含めて口頭で説明した。

 

(やっぱり成分表は出していないんだね。)

 

【江口】
 その説明をしてどのような議論になったのか。

【環境整備課長】
 方向性として市が自前でこの代替消毒液の生成機を買う事が決まった。あわせて、これをつかった色々な消毒方法、例えば手指消毒であったり、スプレー消毒、スプレーの噴霧、あわせて空間除菌も色々な施設で使われていると言う事も含めて色々情報提供した。

(反対する人とか、質問する人いなかったのかな)

【江口】
先ほど、提出された資料について説明があった。提出があったのは、次亜塩素酸を主成分とする生成機のカタログ、それと次亜塩素酸水がどういうものか、何に使えるのかが書かれた商品の資料の2点と言うことで良いか。

【環境整備課長】
その通り。

(やっぱり成分表は出していないんだね。)

【江口】
次亜塩素酸水の中で、この商品を選んだのは、ネットで検索して出てきたとあったが、それでよいか。他にもあったのか。どういう経緯だったのか。

【環境整備課長】
色々な次亜塩素酸を主成分とした色々な商品がある。その中で、やはり単なる販売店がこういうふうに売ってますよとか、そういうことでなく、一体的な事業として日通商事株式会社広島支店が総元締めになるが、そちらが生成した、いわゆる事業の中で、いわゆる全国の代理店、数々ある代理店がいろいろあったので、この分については確実なものであるというふうな、自前の判断の中で、資料を取り寄せ、私どもの中で検討したものを、選ばせて?頂いた。

【江口】
確かに次亜塩素酸水で検索するといっぱい出て来る。その中で、ここを選んだ形、それは一体的な事業としてやっていると、また全国で代理店が多く、確実だと考えたと言うことなんですが、他方で不思議なのは、日通商事のホームページを見ても、どこにもこのソリューションウォーターという事業は出てこない。代理店のホームページはいっぱい出て来る。その中で日通商事広島支店がやっているよとはいっぱい書いてある。ところが、日通商事そのもののホームページに、この事業がないのは、なんだろうなと思う。
(なんかおかしくないか?)
この次亜塩素酸水は、先日来聞いているように、NITEのファクトシートで、5月後半に推奨しないと言う一部の記載があった。CDCとか中国の国家機関だったりWHOとかの指摘がある。
市としては、これはコロナ対策としてやったという理解だったと思う。ところが残念ながら、コロナに聞くかどうかは分からない、4月16日のNITEの発表は優先検証の対象となったという事だが、未だにこれは検証途中だ。
その中で、次亜塩素酸水を導入する、そしてまたなおかつ噴霧、空間除菌というところで噴霧をすることを決断したわけだが、そこについて、対策本部の中で、「おいちょっと待てよ。これは本当に大丈夫か」という議論はなかったのかどうか?

【コロナ対策室長】
4月21日の対策本部会議の中で、広義の次亜塩素酸水の導入について進めていくという形で話があり、その中で、噴霧器についても今回のソリューションウォーターでする事によって効果があると言うような話があるということで、これについても、ここで決定と言う事ではありませんでしたけども、個別で個々で検討して決裁を取って導入するなら導入するという事で対応すると言う事が12日の中で方針としてでていると言うことで、次亜塩素酸水について効果についての疑問とか、言う話は出ておりません。

(ホントに反対する人とか、質問する人いなかったんだ!びっくりだ〜)

【江口】
 私の一般質問に対する教育長の答弁の中には、この次亜塩素酸水、噴霧器の導入に関しては、「主幹課の主導の下に」と言う話があった。そのあたりはっきりしないなぁと思う。ある意味、急いで消毒用アルコールが逼迫している状況の中でなんらかの代替品を探さなくてはならない。それを急ぐ気持ちは非常に分かる。それで次亜塩素酸水を選んだ。そして生成機を買うことは4月28日の専決予算の中で出てきてた。
これはある程度の理解をしなくはないが、一方でこだわるのは噴霧についてだ。
教育長の答弁に対しても述べたが、NITEで、4月16日、最初に次亜塩素酸水の評価をはじめたのも電解式で作るものだった。それが対象を拡げて混和式、混合式、飯塚の採用したソリューションウォーターのような方法についても対象としたが、未だにやっているのは、代替の消毒液として有効かどうかだ。
一般質問の時にも言ったが、拭いたりするときに使って良いかどうか。これについては検討しているが、噴霧についてはファクトシートにあるように推奨しないよとあったり、これについてはコメントするものではない、あくまで消毒液として有効かどうかをやっているとNITEは言っている。
昨日の福祉文教委員会の中でも、教委の姿勢としては、「マニュアルができたら使いたい、放課後や始業前に使いたい」という方向のようだが、市として、これが安全なのか、そして有効なのか、それをきちんと確認するまでは使うべきではないと思うが、市としての見解はいかがか。
次亜塩素酸水を噴霧する事、霧化器で使うことについては、特に推奨しないという事があり、他方では学校再開ガイドライン厚労省の通知で何ら推奨されていないという事実があり、有効性安全性がまだ不確定という状況にある。最低でも、この噴霧については、有効性安全性が確認されるまでは、再開すべきでないというのが私の考えで、これを一般質問でも問いかけたが、そこに関する明確な答えはなかった。
昨日の福祉文教委員会でも金子議員が問いかけたが、そこに対して、確認されるまで使わないという明確な答えもない。市として、安全性有効性が確認されるまで使用をストップというままにするかどうか。

【コロナ対策室長】
 霧化器の使用については、今、教育部・福祉部で、どういう形でやろうか、マニュアルどうしようかと検討しており、その結果を踏まえ、対策本部とかでも検討して、市の方向性を決めていきたい。

(対策本部がちゃんと絡むんだね)

【江口】
 まず、第一義的は使うところなので、教育委員会や福祉部がしっかり検討するのはいいですよ。ただ、その中でも、市として「いいよ。あなた方しっかり考えたね、これいいよ」というためには、安全性・有効性が確認されないと、市としてそれは許すべきではないと思う。行政アドバイザーにも確認して下さいねと言う話も言いましたよね。それも含めて、やって頂いた後での再開となると思うがどうか。


【コロナ対策室長】
 対策本部については、6月30日に行政アドバイザー会議を行う予定としており、その中で次亜塩素酸水についてもテーマとすることを考えており、そう言ったことを踏まえて、最終的に対策本部の中で、取り扱いについて決めていきたい。


(うん、うん、それ大切)

【江口】
 その考える時に、有効性・安全性が確認されるまで、再開すべきではないということでやるのか、それとも、確認されないんだけど、これこれこういうところが出てきたんで、もう大丈夫でしょとやるのか。
 副市長、さすがに有効性・安全性が確認されない中で再開できないと思うんですが、万が一にもそういうケースはあり得るのか。

【コロナ対策室長】
 安全性とかが担保できない、危険性があると言うことが確実であれば、当然市としても使用することはもちろんない。
(反対でしょ。)

【江口】
 安全性が担保できない、危険性があるから使わない、逆だと思う。安全性が確認できた、有効であることがが確認できた。だから使う。というべきであると考えるがどうか。

【コロナ対策室長】
 その通りです。
(ほっ! そうだよね〜)

【江口】
 この点に関しては色んな議論が出てきている。大学の先生であるとかお医者さんであるとか色んなところで発言されている。そう言った分をいっぱい見た上で検討頂きたいと思う。私のブログの中にも紹介させて頂いている。是非ご覧頂ければと思う。


最後までお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m

コロナ対策:次亜塩素酸水その3 「安全性・有効性が確認できないと再開しない。」やっと普通の答えが出てきた。

昨日(22日)も書いた次亜塩素酸水問題。(夜中に書いているので・・・)

昨日の段階では、「次亜塩素酸水の噴霧での使用について、放課後や始業前に使いたい」という教育委員会の姿勢はまだまだ前のめりの様子。

 

「いやいや、それはダメでしょ」と思いながら、今日、所属する協働環境委員会のコロナ関連の報告の中で質疑を行いました。

この中で、 「安全性・有効性が確認できないと再開しない。」という、やっと普通の答えが出てきたと思います。

 

以下、その部分からスタートする今日の委員会の様子です。ちょっと長いかもしれませんが、ぜひご覧下さい。

 始まって、20分弱のところまでで、最後に、このブログについても紹介して、しっかり色んな意見を見た上で、検討すべきと述べています。

 

文字起こしはちょっと待って下さいね。 

 

 

しかし、今日の委員会は、10時開会で4時過ぎまで。いやいや疲れました。。。

でも、一定の前進もあったので、良しとしましょう。

 

オヤスミナサイ。

その2 飯塚市は、学校などでの次亜塩素酸水の噴霧をまだ続けたいのか?

この前の次亜塩素酸水の記事の続報です。この前同様、ちょっと長いですが、子どもの安全に関することですので、是非最後までお読み下さいm(_ _)m

 

前回のブログでは、6月2日にある方からきたSOSから、教委などへの働きかけ。そして一旦噴霧が中止となるまでをお届けしました。

 

 最後に書いたように、6月5日に「噴霧が中止」となって、ホッと一息。これで安心と思って、一般質問についても、全体の一部分で取り上げるだけ、中止を確認するだけと考えていたのですが・・・

 

その一般質問の前日に、何や楽も行きが怪しくなり・・・???と。

で、一般質問でまだまだ噴霧器を使いたいという教育委員会の姿勢が透けて見えてしまうんです。

 

先日のブログにも動画をアップしていましたが、もう一回アップします。

 

 

この中での噴霧器に関するやりとりはおおよそ以下の通りです。 

 

【江口】
次亜塩素酸水の噴霧器について、5月の後半に「噴霧については推奨しない」という報道が出て、色んなところでストップした。飯塚市でも、一旦は放課後や終業後に使おうといっていたが、これもストップしたということで良いか?

【教育部長】
文科省からの通知によって、一旦使用中止としているが、現在、学校教育課で使用マニュアルを作成しており、児童生徒がいないとき、例えば、放課後や始業時前の活用を考えている。

【江口】
この次亜塩素酸水の噴霧については、学校再開ガイドラインでも奨められていない、また厚生労働省の通知でも奨められてない。次亜塩素酸水の使用に関しては、消毒液として有効かどうかを今NITEで検証中と言う段階です。噴霧についての公的な部分での、安全性・有効性についてはなんら検証されていません。
再開するにあたっては、最低でも、安全性・有効性が確認されないと、再開すべきでないと考えます。また、行政アドバイザーの確認などが必要と思われます。
再開するにあたっては、今述べたようなことをきちんとやって頂けると言うことで良いか。

【教育部長】
先ほど申し上げた使用マニュアルの作成については、ご指摘の部分も十分に踏まえた上で、作成させて頂き、マニュアルができるまでは使用しないように指導しているところです。
なぜなら、私ども教委はもちろん、特に現場の先生方は、子ども達の健康と安全が一番の願いだからです。ということでご信頼とご理解をお願い致します。

【江口】
健康と安全が第一であるからこそ、きちんとした確認されるまでは、再開すべきでないと考えますがいかがですか。

【教育長】
質問者が言われるような有効性や安全性については、経済産業省の要請を受けた独立行政法人の製品評価基盤機構(NITE)が新型コロナウイルスに対する代替消毒法の有効評価に関する検討委員会を組織して、今、検証試験を行われているところ。
直近の資料を見ると、効果の有無については、検証結果が継続中であり、まだ結果が出ていない。今までのところ、新型コロナウイルスに対して一定の効果を出す結果もあるが、十分なデータが集まっていないため、引き続き検証結果を実施するとの記載がありました。
飯塚市として導入の主幹課を中心に私どもにも配布頂いたわけだが、一般に言う次亜塩素酸水は電解式だが、市が導入するものはそれとは異なり、pH値や有効塩素濃度が同等であれば、異なる製法で生成されたものでも効果は同等と見なすこと。あるいは、新型コロナウイルスに対して一定の効果を示した次亜塩素酸水とPH値や塩素濃度が同等のものであること、こういった2点で有効性は確保できているものと市として考えている。

安全性については、さきほどのNITEは、アルコール消毒液の代替となる身の回りの消毒方法の評価が目的であり、安全性の是非については見解性を示した事実はないと言うことでございまして、私ども、メーカー等が提供する情報をよく検討して、吟味し、判断を行って下さいと指導を受けており、本市においても、十分な検討を行った上で、商品名は、ソリューション・ウォーターと言いますが、活用を決定したところであります。

【江口】
いま、有効性が確認されるような調査結果があると言われましたが、NITEがやっているのは、あくまで消毒液として使うことが有効かどうかなんです。噴霧が有効かどうかではありません。拭いたりするときに使って良いかどうかをやっているんです。噴霧は別なんです。噴霧については、アメリカの疾病予防センター(CDC)も中国の国家機関も否定的なんです。そう言ったことが経済産業省のファクトシートにはっきりと載っています。片一方で、学校再開ガイドラインの中にも噴霧してやりましょうとは全く書いていない。
私どもも、色んな方々にお聞きしました。医師2名お聞きしましたが、2名共に否定的です。ダメだろうと。もし、安全であるならば有効でないだろうと言うんです。片一方で、モノに対する被害も出て来る恐れがあると。もう一人、水道関係の方にもお聞きしました。その方も同様な見解なんです。ここについては、色んなところで出ています。是非そういったモノを調べて、公的な機関で安全性有効性が確認されるまで使うべきでないと申し上げ、質問を終わります。

 

いや〜、びっくりですよね。

安全性・有効性が確認されるまで再開すべきじゃないと思うがどうかという問いかけに対し、そうするとはっきりとした答えが出てこない!

 

それは、今日の福祉文教委員会での金子議員の質疑でも同様でした。そのやりとりは以下の通りです。

 

【金子議員】
 次亜塩素酸水の噴霧器について、学校教育課、保育所などどこに配られていくらかかったのか、また今後の予定はどうなっているか。

 

子育て支援課長】
 保育所子育て支援センターに59台配置しているが、現在、使用していない。

 

【学校教育課長】
 小中学校に小学校282台+中学校116台の398台配置、現在、部品が届いていないことや文科省の通知があり、使用してない。新しいマニュアルを作ってから使用したい。

 

【金子議員】
 色んな意見が出ている。危険だという意見もあれば、安全だという意見もある。安全性や効果が不明だというのが現状だろう。保護者は心配。特に保育所、子ども達自身が苦しさを伝えられない。マニュアルを作成されても、保護者はかなり抵抗があると思うが、どう考えているか。

 

【学校教育課長】
 確かに作成する上で悩むところもあるが、使うとすれば生徒がいない放課後等を考えている。

 

【金子議員】
 子どもがいないところでは効果がないという報告もあったようだ。また文科省の意見が変わってきたと言われたが、どう変わってきたのか?

 

【学校教育課長】
 6/16の文科省通知において、「メーカーが提供する情報、厚生労働省などの関係省庁が提供する情報、経済産業省サイトの「フ ァクトシート」などをよく吟味し、使用について判断するよう」とあり、今までは使えないと言ったところから、変わってきた。

 

【金子議員】
 飯塚市は使っていく方向なのか?

 

【学校教育課長】
 その点を含め、話し合いを持ちたい。

 

【金子議員】
 安全が何より。効果があったら使った方が良いと思うが、子ども達は敏感。公的なところでしっかりとした検証がないと使わないと明言すべき、教師も心配されている。約束して頂きたいがどうか。

 

【教育長】
 今言われたことを含めて検討したい。


いやいや、なんで約束すると言えないのかが不思議でなりません。



で、この件について、私たちも色々調べました。

 

医師の方などとのやりとりをいくつかご紹介します。

【江口】
今回のコロナ対策の一環で、飯塚市は、補正予算(4/28専決)で消毒液生成装置購入関連経費として、718万9千円(装置購入費:715万円、消耗品費:3万9千円(薬液代))を計上し、あわせて、噴霧器も大量購入し、学校や保育所、児童クラブ、子育て支援センターなどで使用する予定です。
導入する次亜塩素酸水はソリューションウォーターという製品で ( https://www.solution-w.net 等 )、生成装置・噴霧器は、添付の(資料1)に記載されているものとのことです。

他方で、経産省の所管するNITEが発表した資料によると、WHOや米国疾病予防管理センター(CDC)・中国国家衛生健康委員会の見解では、空間噴霧について否定的のようで、この発表以後、報道が相次いでおり、( 次亜塩素酸水 噴霧使用は控えて|NHK 首都圏のニュース

消毒液噴霧で「空間除菌」は根拠なし 国「推奨しない」:朝日新聞デジタル他)、特に噴霧について、使用を見合わせる自治体が出てきています。
(コロナ消毒 次亜塩素酸水の噴霧器 小中学校へ設置やめる 鳥取

www3.nhk.or.jp

 

市は、この報道を受け、噴霧については、放課後等に一定時間使うことにしてはどうかなどの検討をしていますが、報道にある他の自治体のように一旦中止とはしないようです。

しかし、報道を見た学校関係者や保護者などから、放課後の噴霧であっても健康面への影響を心配する声が寄せられています。

そこで、次亜塩素酸水について、清拭での使用、手指消毒、噴霧での消毒(人がいるときの噴霧、放課後等での噴霧)について、どうお考えか教えて頂きたいのです。

 

【医師A】
Q:この清拭についての使用、手指消毒、噴霧での消毒(人がいるときの噴霧、放課後等での噴霧)について、どうお考えか
A:一言でいうと「使用すべきでない」です。
手指消毒は普通の石鹸で充分ですし、皮膚への影響はそれが一番少ないはずです。
次亜塩素酸ナトリウムを使うとすれば、適切な濃度のものを使って拭き上げが原則です。(勿論、換気、手袋使用、仕上げの水拭きの3点もセットにしてです。)
配布された「次亜塩素酸水」は拭き上げに関して有効な次亜塩素酸濃度でない可能性が高いかと拝察します。
空間噴霧についてはあらゆる面において有効ではありません。
勿論、拭き上げの代わりにもなりません。

「5つのR」という言葉があります。これは医療従事者が薬(主に注射剤)に関する医療事故を起こさないための合言葉。
具体的には
 Right Patient 正しい患者
 Right Drug 正しい薬剤
 Right Dose 正しい量
 Right Route 正しいルート
 Right Time 正しい時間
を意識せよということ。
これに
 Right purpose 正しい目的
を加えて「6つのR」としたり、
さらに
 Right Documentation 正しい記録
 Right Response 正しい反応
を加えて「8つのR」と言ったりするらしい。
「次亜塩素酸水」に関しては、判断材料に事欠かない情報があります。
以下の資料を良くお読み下さい。

山形大学理学部物質生命化学科 天羽研究室
 次亜塩素酸ナトリウム液・次亜塩素酸水ミストを吸入してはいけない(2020/05/10)
  

www.cml-office.org


 次亜塩素酸ナトリウム液・次亜塩素酸水ミストを吸入してはいけない・その2(2020/05/30)
  

www.cml-office.org


 情報の重み付けに気をつけて混乱を避ける(2020/06/05)
  

www.cml-office.org

公益社団法人日本産業衛生学会「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」
 

https://plaza.umin.ac.jp/jstah/pdf/corona02.pdf

新型コロナウイルスの感染対策に有用な室内環境に関連する研究事例の紹介(第一版)
室内環境学会 学術委員会 篠原 直秀 (国立研究開発法人産業技術総合研究所
 

www.siej.org

 

【生物化学系大学教員: 6月4日】
これは私ではなく知人が、問題を示した上で大学で成分分析できないか相談したメールへの返信です。

 ご連絡ありがとうございます。まず規則として、大学の機器を使った測定は依頼をしてもらう必要があります。

ただ、今回の件は成分調査や議論の必要はないと思います。現段階では使用すべきではありません。理由をあげたいと思います。

ご存知のように、WHOや経産省は次亜塩素酸水を含む消毒液の日常的な噴霧を推奨していません。念のためWHOのソース(英文の報告書)をリンクしておきます。

https://www.who.int/publications-detail/cleaning-and-disinfection-of-environmental-surfaces-inthe-context-of-covid-19

以下、ほぼ報道通りなのですが念のため説明を続けます。

そもそも次亜塩素酸がCOVID-19ウイルスの抑制に効果的かどうかはわかっていません。
例えば、比較的弱いとされるロタウイルスの効果的な抑制には500ppm必要です。
なお医療現場における、COVID-19ウイルス抑制のための保守的な推奨濃度は1000ppmです。
体液が大量に流出した場合(およそ10mL 以上)には5000ppmの濃度が推奨されています。
一方、ソリューションウォーターのページをみると霧化器での噴霧において濃度は20ppmです。全然足りていません。

また噴霧に関しては、噴霧付近以外の汚染物質の除去には効果がないことが示されています。
特に部屋の構造が少しでも複雑だと効果はさらに減少します。
また、次亜塩素酸は汚れなどによっても迅速に不活性化されます。
学校や支援センターのような公共施設において、これらの問題を避ける事は難しく、そのため効果はさらに限定的です。

次亜塩素酸を含む消毒剤を塗布する場合は、噴霧ではなく、消毒剤を染み込ませた布や拭くことが推奨されます。
ただ、次亜塩素酸は確かにウイルスの抑制また次亜塩素酸塩は有機物の存在下では迅速に不活化されるため、使用濃度にかかわらず、十分に洗浄することが重要です。
消毒液を洗浄しない、噴霧するなどは、皮膚や粘膜への刺激につながるほか、喘息など呼吸器系に問題がある人は塩素臭に関連した副作用を引き起こす場合があります。

まとめると、次亜塩素酸を含む消毒液の噴霧は、COVID-19ウイルスの抑制に対して限定的な効果しか示さないと考えられる一方で、その他のリスク(塩素に由来する副作用の発生)を増加させます。

そのリスクを承知の上で(つまりそのリスクを超える効果が次亜塩素酸水にあると)飯塚市が決断するなら、それもひとつの選択でしょう。科学的な調査が進み、結果的にそれが正しい決断になるかもしれません。

しかしながら、上記の理由から、その可能性は極めて低いものと考えます。

ここからは、感想です。

上記のように書きましたが、リスクマネジメントの観点から見ればソリューションウォーターの危険性は高くないでしょう。
ただ、COVID-19ウイルス抑制にも効かないでしょう。
つまり、ソリューションウォーターの導入は毒にも薬にもなりません。

これは貴重な資金を垂れ流しただけの意味のない対策だと考えています。
根拠に乏しい杜撰な意思決定が行われていることに対して強い憤りを覚えています。

「何か対策をした」という根拠を残したいだけのように思えてなりません。

文科省からも通達があったみたいです。おそらく撤去される流れになると思います。

学校における消毒の方法等について(6月4日付 文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課 事務連絡) 
〇次亜塩素酸水の噴霧について・次亜塩素酸水の噴霧器の使用については、その有効性及び安全性は明確になっているとは言えず、学校には健康面において様々な配慮を要する児童生徒等がいることから、児童生徒等がいる空間で使用しないでください。


【上記大学教員から再度のメール 6月11日】
ソリューションウォーターの成分ですが、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に塩酸を加えてpH6.5にしたとのことですので、これは混合式で作られた次亜塩素酸水になります。

ただpHの調整が重要です。酸性側(目安 pH < 4)に傾くと塩素ガスが出ます。ですので、pHの表記がされていることが必須となります。

ソリューションウォーターはきちんと明記していますし、その経産省に基づく必要な表示内容についてもおおよそ明記されています。例えば、有効塩素濃度(ppm)なども明記されます。その点では、信頼性はあると言えます。

https://www.mext.go.jp/content/20200604-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf

しかしながら、次亜塩素酸水の「噴霧」に対する安全性やウイルス不活性化に対する有効性はまだ議論中です(次亜塩素酸水を用いた「拭き取り」は効果ありとして実際に病院でも使われています)。

(繰り返しですが)WHOによれば、初期消毒戦略としての噴霧は、直接噴霧域外の汚染物質の除去には効果がないことが示されています。さらに、消毒剤(これはアルコールなども含む)の噴霧は、 目、呼吸器または皮膚への刺激、及びそれに伴う健康への影響を引き起こすリスクをもたらす可能性があります。

ここからは個人的な見解です。

ソリューションウォーターの有効塩素濃度は低いのでほとんど害はないと思います(過敏な人には注意が必要だと思いますが。塩素ガスがまったく出ないわけではないので)。

むしろ、ウイルスの不活性化に貢献するのかどうかが疑問です。
インフルエンザやノロウイルスに効果があるとされますが、これは次亜塩素酸による不活性化というよりはむしろ噴霧によって湿度が高くなったことによる効果かもしれません。噴霧条件でこのような可能性を排除するためのコントロール実験が行われているのかどうかが開示されるとより深い議論ができると思います。

経産省は引き続き、次亜塩素酸水の効果は要検証としており、使用に注意を呼びかけています。
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-2.pdf

 

【医師B】
次亜塩素酸Naは環境(ドアノブや床)の消毒に用いられる薬剤です。
手指消毒に用いると皮膚炎を起こすおそれがあります。
また、空間除菌などと称してミストを噴霧しても無効であるばかりか、人によっては喘息発作等の呼吸器障害を誘発するおそれがあります。
なお、当院では次亜塩素酸Naを用いる場面は限られており、冬季に流行するノロウイルス感染症の患者病室の(ドアノブ、吐物の処置)清掃に使うのみです。
コロナ対策としては70%以上の濃度のエタノールを使用しています。CT等の消毒に次亜塩素酸を使用すると機械が腐食してしまうからです。

以前から、施設等から外来受診される方が皆一様に名刺サイズの物体を首から下げておられましたので、不思議に思って問うてみると、「ウイルス予防のために当施設では全員にこれをつけていただいてます」と得意げに報告なさる方もいましたので、「まったく効果はありません。空間的な除菌目的ならば、必要とされる次亜塩素酸の濃度はかなり高いものにする必要があり、その濃度の中では人は生活できません」とご忠告させてもらっています。

接触感染の機会を減らす目的で次亜塩素酸をご使用になるのなら、教室やトイレのドアノブ、共用のタブレット端末(これはアルコール清拭のほうがいいでしょう)を、放課後に行ってもよいかとは思いますが、そんなことをするよりは、1時間ごとに窓を開けて換気する、飛沫を飛ばさないためにマスクを着用する、素手で鼻くそをほじらない、共用物に触れた後は必ず石鹸で手を洗う、といった当たり前の生活習慣を徹底されるほうが大切だと思います。

【江口】
分かりにくかったかと思いますが、今回使用するのは、次亜塩素酸ナトリウムではなく、次亜塩素酸水であると、市から頂いた資料(添付写真)にはありました。
ソリューションウォーターで検索しても、「ソリューションウォーターは、その次亜塩素酸を主成分とした除菌・消臭剤です。」、「「次亜塩素酸ナトリウム水溶液」のpHを弱酸性にすることで、「次亜塩素酸」の含有比率を多くし、除菌、除菌力の高く安全なもの。それが『ソリューションウォーター』なのです。」、「食品添加物の次亜塩素酸ソーダ食品添加物の希塩酸を水と混合し、中性に近い微酸性域のpH6.5に生成された除菌・消臭水です。」(いずれも、https://www.solution-w.net )などとあります。

この次亜塩素酸水については、現在、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が、有効性の検査をしています。
ただ、検査をしているのは「次亜塩素酸水(電気分解で生成したもの)」とあり、ソリューション・ウォーターとはまた違うのか分からず悩ましく思っています。
検査等に関する経済産業省の発表 https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005.html
ソリューションウォーターが次亜塩素酸水だと仮定して、次亜塩素酸水についても、先に書かれていたように「当たり前の生活習慣を徹底されるほうが大切だと思います。」ということでよろしいでしょうか。
重ねての質問ですみませんが、よろしくお願いします。

【答2:医師B】
結論を申しますと,次亜塩素酸ナトリウムについても次亜塩素酸水についても,「噴霧して空間のウイルスを消滅させることはできない」ということになります。
次亜塩素酸水は,作成したらすぐに使用なければならない(容器に入れておくと抗ウイルス活性はすぐに減弱する),食品の消毒に用いられているといってもそれはあくまでも食品の加工工程で使用されるのであって,完成した食品の中には含有されてはならないものである,
消毒作用はClO-が有しているのであるから,空気中に噴霧して「塩素ガスが発生しない」とは断言できない,
そもそも空中に散布することは想定されていないのであるから安全性・有効性の証明責任は製造者が負うべきである,というのが論点であろうと存じます。

 

これらの医師や大学教員の方々のご意見をどう思われますか?

これが、科学者の意見ではないかなと私は思います。

あなたはどう考えますか?
 
こんな記事もあります。
BuzzFeedNews 2020年6月3日
大量に商品が出回る「次亜塩素酸水」の危険 科学者「一番怖いのは...」

BuzzFeedNews 2020年6月15日
「次亜塩素酸水」の普及目指す団体に、噴霧反対の医師や科学者が苦言 「効くならば...」


学校や保育園での次亜塩素酸水の噴霧は、安全性と有効性が確認されるまで、再開すべきでない。

6月2日

そう、この問題に取り組むこととなったのは、6月2日(火)のこと。
ある方からのSOSがきっかけだった。
「コロナ対策でソリューション・ウォーターってのが設置されるのがバタバタ決まったみたいなんです。消毒液を噴霧するって言うんですが、説明会での説明もなんか自信なさげだったみたいだし、安全なのかという質問もあったりと、大丈夫なのか不安。正直困惑しています!」

 

これを受けて調べると、ソリューション・ウォーターってどうやら「次亜塩素酸水」。

 

あれ? 次亜塩素酸水を造る機械を購入する予算は、議会の承認をすっとばして、市長が専決処分で決めたのは聞いてたけど、噴霧する機械の予算なんて聞いてないぞ?と疑問が。

下の写真は、4月28日の専決処分された補正予算の資料の一部。このように、消毒液生成装置購入費はあるが、噴霧器?霧化器らしきものは予算書には見当たらない。

f:id:gogo-eguchi:20200618004954j:plain

 

ん???

そして、更にびっくりしたのが、こんな記事が。
■次亜塩素酸水 噴霧使用は控えて|NHK 首都圏のニュース(今は下の記事に差し替えされています)

 →

www3.nhk.or.jp


■
消毒液噴霧で「空間除菌」は根拠なし 国「推奨しない」:朝日新聞デジタル

 →

www.asahi.com

 

え〜っ、ホント大丈夫???と頭の中に?マークがひらひらと。

 

そして、ニュースにある経済産業省がまとめた資料等を見ると、新型コロナウイルス感染症関連の報道でおなじみ、世界保健機関(WHO)や米国疾病予防管理センター(CDC)の他にも、中国国家衛生健康委員会の見解が書かれており、どれも、空間噴霧について否定的。

その資料がコチラ。アップデートされているが、WHOなどの指摘についてはそのまま書かれている。良ければ確認して欲しい。

 経済産業省発表ファクトシート 

f:id:gogo-eguchi:20200618113601j:plain

そして、次亜塩素酸水そのものが新型コロナウイルス感染症の消毒に有効かどうか、今は調べてる途中とのこと。

 

で、更に調べると、次のようなことも分かった。

 

文科省が次亜塩素酸水の噴霧を推奨しているか】
していない。
学校再開ガイドラインには以下のような記述があるだけ。噴霧等の特段の記述はない。
「また,学校医及び学校薬剤師などと連携した保健管理体制を整え,教室やトイレなど児童生徒等が利用する場所のうち,特に多くの児童生徒等が手を触れる箇所(ドアノブ,手すり,スイッチなど)は,適宜,消毒液(消毒用エタノール次亜塩素酸ナトリウム等)を使用して清掃を行うなどして環境衛生を良好に保つ。 」

 学校再開ガイドライン → https://www.mext.go.jp/content/000048155.pdf

 

厚労省が次亜塩素酸水の噴霧を推奨しているか】
していない。
社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(令和2年3月6日 厚労省事務連絡 )抜粋 
「なお、次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。トイレのドアノブや取手等は、消毒用エタノールで清拭する。」
 → https://www.mhlw.go.jp/content/000605425.pdf

社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(令和2年3月6日付事務連絡)」に関するQ&Aについて(令和2年3月16日付事務連絡)抜粋
問1 消毒に関し「次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。」とあるが、本事務連絡上は、消毒薬として示されている次亜塩素酸ナトリウム液に係る 注意事項であると考えてよいか。
(答)
貴見のとおり。 なお、本事務連絡は、新型コロナウイルス感染症への対応に係る留意点として、社会福祉施設等で実施する消毒方法等をまとめたものであり、次亜塩素酸水を用いた市販の製品等の安全性等に言及するものではない。 また、消毒については、本事務連絡では清拭することとしていることに留意すること。
 → https://www.mhlw.go.jp/content/000608916.pdf

 

だったら、その安全性・有効性が確認されるまで使うのやめないとじゃね??

 

というわけで、6月2日から、かなりの時間をこの問題に費やしてきた。

 

翌日の6月3日には、次亜塩素酸水を造る機械を購入する環境整備課から話をお聞きし、その後に、噴霧器を使う予定の学校教育課、子育て支援課と続けて相談。

 


学校教育課も子育て支援課も安全性については心配している様子で、「人がいる中での噴霧は一旦中止して、放課後や業務終了後に噴霧する方向です」とのこと。

 

いやいや、ちょっと違うでしょと思いながら、「消毒のために拭くのに使うのは問題ないと思う。しかし、噴霧は別、NITE(経産省所管の団体)からあのようなペーパーが出てて、文科省厚労省も次亜塩素酸水の噴霧を推奨していない状況を考えると、安全が確認されるまでは放課後や終業後であっても使用を控えるべき」と伝えて、この日の行政との協議は終了。

 

並行して、アラートとしてSNSに投稿。


SNSを見た教師や保護者より、心配する電話なども入る。



6月4日
この日は6月議会の初日。開会前の時間に、環境整備課から「次亜塩素酸ナトリウムPH調整水の空間噴霧等に係る有効性・安全性について」とのメールが来るも、メーカーの資料があるだけで公的機関での確認については示されなかった。

 

このままではまずいと、本会議終了後に、保健部門を担当する市民協働部の部長兼コロナ対策室長へ、「安全が確認されるまで噴霧は中止していただきたい」、「行政アドバイザーに相談したのか確認してください。で、されていなかったらやっていただけませんか。」と申し入れ。

 

また、既知の医師などに相談するとともに、コロナ対策室長には、医師等へ相談した内容を提供し、行政アドバイザーに確認して頂く材料に使って頂いても結構ですと伝える。

 

さらに、 実際のソリューションウォーターの成分はどうなの?危ないモノが入っていないのか心配という話があり、成分分析ができないか、保健所に相談。しかし、保健所では持ち込み検査は行っていないとのことで、水質検査機関などを紹介して頂く。


この日の時点で、既知の医師数名などからいずれも否定的なコメントを頂く。

 

6月5日

 昨日、紹介頂いた水質検査機関など10数社に成分分析できないか問い合わせ。しかし、これこれの規格を満たしているかといった試験はできるが、その他に何が入っているかという調査はいずれもやっていないと。残念。。。

 

 そんなこんなしている中、噴霧が中止になったという情報が!

 

 さっそく、教委等に確認すると「6月4日付けでの文科省の通知があり、中止にする。既に各学校へは電話連絡をしており、今、通知文書を作成中」とのこと!

とりあえず、良かったと相談してこられた方や相談させて頂いた方々へ連絡し、これで一件落着。となるはずだった!!

 

しかし・・・続く・・・となった!!!

この続きはまた後日。



で、この問題に関する6月16日の市議会での一般質問の様子はコチラから。


私の一般質問全体の様子は、コチラから 

youtu.be



 

6月議会明日からスタート。

明日、6月12日より25日までの日程で令和2年飯塚市議会第3回定例会が開かれます。
議案は、補正予算議案2本、条例議案8本、人 事議案1本、専決処分の承認議案1本、その他の議案4本、あわせて議案は16本。それに財団法人等の報告が12本となっています。

明日の本会議初日は、開会ののち、会期の決定、市長の行政報告、議案の提案理由説明となります。
週明け16日の火曜日から19日の金曜日までは一般質問が行われ、14人の議員が登壇します。

その順番と質疑項目は次の通りとなっています。

6月16日(火)
1 佐藤清和
 1 小中学校におけるコロナウイルス感染症対策について
 2 子育て支援センターについて

2 江口徹
 1 コロナ時代の行政運営について

3 道祖満
 1 用途廃止になった公共施設跡地・跡施設の利用について

4 奥山亮一
 1 新型コロナウイルス感染症に係る避難対策について

6月17日(水)
5 守光博正
 1 観光対策及びイベント等について

6 吉松信之
 1 過疎地域自立促進計画について
 2 災害避難所における新型コロナウイルス対策について

7 田中武春
 1 新型コロナウイルス感染症について
 2 高齢者福祉事業について

8 平山悟
 1 新型コロナウイルス感染症に関する対策について
 2 頴田地区の公共施設について
 3 頴田地区の市外局番について
 4 頴田地区の浸水対策について

6月18日(木)
9 永末雄大
 1 新型コロナウイルス感染症への対策について

10 光根正宣
 1 市営住宅について

11 田中裕二
 1 子宮頸がんワクチンについて
 2 経済対策と今後の財政運営について

12 福永隆一
 1 市場跡地の活用について
 2 経済対策と今後の財政運営について

6月19日(金)
13 金子加代
 1 白旗山メガソーラー乱開発について
 2 コロナ禍における女性と子どもを支える事業について

14 川上直喜
 1 新型コロナ対策について
 2 災害対策について
 3 商工業者支援について

私の出番は、16日火曜日の2番目、11時前後からとなる見込みです。
「コロナ時代の行政運営について」と題して、教育から避難所運営まで様々な点をお聞きしたいと思います。
ネット中継・リアル傍聴よろしくお願いします。
と言っても、市議会としては、傍聴は自粛をお願いしています。
本来でしたら、議場でおいで下さい!と高らかに呼びかけるところですが、
そこは、それぞれでご検討下さいm(_ _)m

なお、私を含め、各議員の質疑の詳細については、こちらをご覧下さい。
 質問事項一覧表 https://www.city.iizuka.lg.jp/giji/shise/gikai/documents/r2-3situmonitiran.pdf

市議会臨時会、もう一つの討論。コロナ対策と議会。

木曜日閉会した、令和2年第2回飯塚市議会臨時会。体育館の議案での討論だけでなく、もう一つ、討論をしました。それは、コロナ関連の補正予算について。
今日は、その討論原稿を紹介します。

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私は、議案第54号 令和2年度 飯塚市一般会計補正予算(第3号)、61号専決処分の承認(令和2年度 飯塚市一般会計補正予算(第1号))、62号専決処分の承認(令和2年度 飯塚市一般会計補正予算(第2号))について、賛成の立場ではありますが、3点のみ意見を述べさせて頂きます。

 

まず、1点目は、補正予算の専決処分についてです。
市長が議会に提案し、議会の議決を持って決めるべき事を市長限りで決めてしまう専決処分について定めた地方自治法179条は、平成18年に改正されています。
その改正内容は、「議会を招集する暇がないと認めるとき」を「議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」に改め、緊急性の要件を明確にしたものです。

 

議会は、様々な市民の意見を行政の執行に反映させる大切な場です。だからこそ、GWの前後を中心に、コロナ関連の独自支援の議案を審議した臨時議会は多く開かれておりますし、県議会もGWの中に開かれています。私たち飯塚市議会もGWの最中に開かれても喜んで対応させて頂いたと確信しています。
この専決処分については慎重にして頂きたいと申し述べておきます。

 

 

次に、雇用確保の点であります。
4月28日に発表された市の支援策の中に、再就職応援事業として、今回の新型コロナウイルス感染症の影響により働き場所を失った方を10名雇用するという事業がありました。これは、専決処分された議案61号の補正予算の中に含まれています。

 

これ4月24日の全員協議会でお聞きしたときに、申し訳ないですが、え~っと思ってしまったんです。さすがに少ない。少なすぎると思っています。

 

今回、提案されている補正予算第3号、議案54号の中に、同じように、コロナの影響により働き場所を失った市民や学生を雇用する緊急雇用創出事業があり、19人を予定しているということ、そして、月曜日の質疑の中で、これからも増やしていきたいと言われましたので少しは安心したのですが、もっと考え方を変えて雇用確保に取り組む必要があると考えています。
コロナで生活が厳しくなった方々は20人、30人ではありません。市の支援として発表するためにも、100人200人という規模での雇用を確保すべきと考えています。

 

幸い、県の交付金も使えます。県は、予算規模30億円程度で雇用数7,000人予定とのこと、そのうち、市町村事業が20億円なので約4,600人が市町村分だろうというのは月曜の本会議での経済部の答弁です。単純に4600人を人口割りすると100人強となります。
また、使わない市町村があるかもしれません。そうしたらその分も飯塚市で使わせて頂いてはどうですか。

 

必要としている職場も結構あると思います。例えば、児童クラブや、小中学校、保育所等に、アルバイトがなくなった学生さんを市からの派遣として働いて頂いてはいかがでしょうか。

児童クラブも保育園も通常は人手不足で悩んでおられます。
児童クラブでしたら、子ども達の学習支援もできるでしょうし、遊び相手としてもぴったりだと思います。
学校のICTの支援は、市内29校にICT研究指導員が3名だけと月曜の本会議での答弁でありました。国のGIGAスクールサポーター配置支援は4校に2人となっており、ここにも学生の活躍する場がありそうです。
困っている方々に何か、それぞれが得意なことで働いて頂こうと考えたら、もっと仕事は出てきます。

 

是非、そうやって欲しい。また、その時に、兼業をOKにして頂きたいのです。

 

例えば、スナックやライブハウス、トレーニングジムを経営している方、働いている方がおられます。そういった方々が本業がしっかり回復するまでに市役所で副業をしながら生活する。兼業がOKでしたら、そうやって生活を維持できるかもしれません。
ちなみに人口がそんなに変わらない別府市は、兼業OKで、500人の雇用確保を打ち出しています。
ぜひ、生活や事業が厳しくなった方々が、なんとか耐えられるように、強力に支えて頂きたいと思います。

 

 

3点目は、61号、補正予算1号に含まれている事業継続応援給付事業と、事業継続応援貸付事業についてです。市の事業者への応援はこの2本が主なものとなっています。

 

しかし、市独自の融資制度である事業継続応援貸付事業については、借りれるお金が法人300万円個人事業主150万円までと、国県の制度を利用する場合より低いために、あまり利用されないのではないかと心配しています。

 

他方で、事業継続応援給付事業は、国県の融資制度を利用する方に30万円の応援金をお渡しするものですが、残念ながら、今月末までに融資の申し込みをされた方に限定されています。事業者の中には、今月中の融資申し込みが厳しい方もおられるとお聞きしています。

 

事業継続応援貸付事業から、事業継続応援給付事業の方へ、予算を流用してでも、30万円の応援金の締切を延ばして頂ければと思います。

 

以上、3件、耳の痛い意見も述べさせて頂きましたが、最後に、今までの自然災害とは全く違う、何もかもが経験してなかったことばかりの中で、市民生活を懸命に支えて頂いている事に対し、市長をはじめとする行政の皆様に感謝申し上げ、私の討論とさせて頂きます。

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今回は、討論の冒頭で話しているように、「賛成なんだけど、ここ注意してくださいね。」という感じの討論です。

反対の時に、なぜ反対なのかしっかり考えていただくための討論が木曜日のブログで書いた討論ですが、そういう時だけではなく、討論を行う一例ですね。