今日は朝から、福祉関係のセミナーが2本。まず1本目は、方城町自立支援セミナー。そして2本目は夏くらいから月1回のペースで行われている仲光さんの学習会へ。
紹介するのは、1本目の方城町自立支援セミナー。この主催は福岡県福祉用具ネット。セミナーの基調講演は、もと総合せき損センター主任研究員で現在は、佐賀大学医学部助教授の松尾清美さん。またシンポジストにも福祉用具ネットの理事の方々が勢揃い。良いシンポジウムだった。
松尾さんには昨年の清渓セミナーに講師として参加頂いた。そのきっかけとなったのは、2001年5月の飯塚でのコミュニティセンターで行われた日曜サロン。様々な方が講演したり、演奏をしたりした日曜サロンは今はもうない・・・。その時からのご縁で、今でも松尾さんから様々な気づきをいただく。
今日は、ある20代の男性を紹介していただいた。彼には障がいがある。松尾さんと同じ車いすの生活だ。しかし、その彼もある会社で働いている。そうだ、納税者なのだ。障がいがあると、人は福祉の対象として考えがち。しかし障がいがあっても働いている方はいっぱいおられる。福祉の対象でなく、自立した1人の人間として行動したいと思っている方は多い。
彼もその1人。しかし、彼が会社まで通勤するには、現在は家族の支援が必要だ。そのための車いす対応の車は、あるところからの融資もあり買うことができた。しかし、彼はその車を運転できない。彼自身が運転するには、更に50ー60万円の改造が必要だそうだ。その改造をした上で運転免許を取らなければ、彼は自分で通勤することができないのだ。
しかし、車を買った分の返済もあり、今すぐには改造できない。自立するためにはまだまだ壁が厚い。その彼のための支援策は何かないかと松尾さんから聞かれる。また、松尾さんはこうも言われた。「確かに数年後には、彼は稼いだお金で自分で運転できるようになるかもしれない。でもその数年がもったいないのだ。その間、彼の家族も負担が大きい。彼が施設にはいると月40万円は楽にかかる。年で480万円。その事を考えると、彼に車の改造費と免許取得費を支援するのはおかしいことだろうか。あなたにはぜひそのような事も考えながら、がんばって社会を変えて欲しい」と。
またまた、宿題を背負った。しかし、やりがいのある宿題だ。
どなたか、策がありましたら、御教示下さい。