飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

とうとう自殺者が。

姉歯建築設計事務所による構造計算書の偽造発覚から始まった一連の問題で、とうとう自殺者がでた。姉歯建築設計事務所に構造計算を発注した設計事務所の社長(55)。発注に際しての圧力という話も新聞にはあったが、このケースが当たるかどうかはわからない。


私も、マンション住まい。管理人のFさんに聞くと、同様に心配される方も多く聞かれるとのこと。しかし、売り主や建築業者からの説明はまだなし。管理委託先から住民側の雰囲気を尋ねられた程度だ。住民の中には、売り主や建築業者からの説明を求める声も出ているとか。ぜひ、このような時こそ、業者の方々は説明責任を果たして欲しいものだ。


福岡でも、3月以来、大きな地震は来ないとの神話はなくなった。3月の福岡県西方沖地震では、福岡市は震度6弱、私たちの住む筑豊地区でも震度5前後だった。今回の問題となっている物件は、震度5強で倒壊の恐れという。つまり、あの福岡県西方沖地震で倒壊することがあり得るのだ。


この命に関わる住宅の強度という大切な部分をコストと天秤にかけた行為は許されない。しかし、今の日本ではこのような行為がまま見られる。雪印しかり、三菱自動車しかりだ。また、コストやスピードを優先するあまり、人間の余裕もなくなっているようだ。尼崎でのJRの事故からもそれが読みとれる。

モラルというか、常識が崩れていく音が聞こえそうだ。仕事に対する自信と責任感はどこに行ったのだろう。もう一度、何が正しいことかを考えなくてはならない。


「常識のウソ」最近、ある方に言われて以来、気になる言葉だ。目の前にあることが正しいとは限らない。真実を探す作業、真実を求める努力を大切にしたい。


蛇足だが、私の妻は建築士。妻に言わせると「なんでこんなこと!やっちゃいけないことにきまってるでしょ」ってことだった。そう言えば、こんな問題も子どもに言わせると「なんでだめって決まっていることをするの?やっちゃだめでしょ。」となるのだろう。いつの間にか、大人や社会は、勝手に「例外」をつくり、「わがまま」をしている。


政治の世界も同様。「君はきれいすぎる。大人になりなさい」と言われる。その意味での大人になろうとする自分もいるのも事実。しかし、「きれいなことがなぜ悪いのか。正しいことを正しいという、間違っていることを間違っていると言うことが、なぜ非難されるのか。」と時々思う。
いつの間に、政治は、多少汚れていてよく、人をけ落としても良い、腹芸の世界になったのだろう。


そんな社会、風土を壊したい。