飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

全国市議会議長会研究フォーラムin青森

今日は、青森で行われている議長会のフォーラムに参加しています。会場では、清渓セミナーや自治体法務研究会での仲間とも会い、旧交を温めています。


さて、本題のプログラムの最初は、増田寛也さん(野村総研顧問・東京大学公共政策大学院客員教授、元総務大臣・元岩手県知事)の講演です。演題は、「二元代表制と地方議会改革」


首長VS議会、リコール、暴走する首長と首長新党、地方議会の改革、住民自治と直政民主制、地方政治の活性化などについて1時間みっちり話されました。


その中でも、彼がきちんと言われたのが、議会って何だ?ということ。今、全国の地方議会で、与党とか野党とか言われるけど、議会は、全ての会派、全ての議員が、野党的立場に立って市長の議案をチェックすべきと言われました。
増田さんが強調したのは、選んだのは誰かという視点。国会議員の中から首相を選ぶから、国会が与党野党になるのは当たり前。対して、市長も議員もそれぞれ別の選挙で市民から選ばれている。何も、市長は、議員が選んでいるんじゃない。だから、選んで頂いた市民の視点で、市長の議案をチェックすべきだ。それが、国会を真似したのか、与党だとか野党だとか言い始めるからおかしくなると明確に指摘されました。


飯塚でも、市長派とか反市長派とか、言われることがあります。でも違うでしょって言いたい。私の視点も飯塚市にとっていいかどうか、つまり市民にとっていいかどうかということだけ。


合併してから、数本の議案が否決されました。今までの議会はそうじゃなかった。これは異常では?とか、議会内の対立とか、市長派とか反市長派とか、言われたこともあります。「江口くん、市長派なん?反市長派なん?」と、今でも聞かれることがあります。


でも、実際はどうでしょう。私自身にそんな思いはありません。先ほど書いたように、私の視点は、飯塚市にとっていいかどうか、つまり市民にとっていいかどうかということだけ。現実を見て下さい。年間100本以上出される議案の多くではなく、ほとんどは原案可決です。修正さえほとんどありません。市長の提案した議案を否決したのは、ホント数本。率にすると、1%にもならないくらいです。


私の議決に対しての行動はもうちょっと反対が多いのが現実です。先の議会では、子育て支援センターに関して反対しました。また、補正予算に関しては、一部修正したいとも思っていました。


増田さんの講演では、朝日新聞の記事を引用しながら、「議会は、3ナイ議会と言われている。議案の丸飲み(原案可決ばかりで否決や修正可決がない議会が80%)、無提案(政策提案条例のない議会が91%)、非公開(議員の投票行動を明示していない議会が84%)だからだ。」と言われ、議会も市長と並んで、二元代表制の大切な一つ。議会と市長がどちらが、住民に誠実に行動しているのかが問われている。市長は、ワークショップや各種審議会等で市民に説明している。議会も、議会説明会等、しっかりやって「議会は何をしている?」って言われないよう、しっかり行動すべきだ。」と言われました。


そして、続くパネルディスカッションでは、新藤宗幸さん(東京市政調査会常務理事、元千葉大学教授)のコーディネートのもと、宇賀克也さん(東京大学法学部教授)、金井利之さん(東京大学公共政策大学院教授)、青山彰久さん(読売新聞編集委員)、花田明仁さん(青森市議会議長)が、「地方議会と直接民主主義について」意見交換がありました。


明日は、議会基本条例についての課題討議が行われ閉会、飯塚へ帰途につきます。