飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

ロンドン選考会終了。でもけちな派遣標準タイムなんてやめよう!

日曜日に競泳の日本選手権兼ロンドンオリンピック派遣選手選考会が終了した。日本のエース男子平泳ぎの北島選手が2種目優勝、女子200mバタフライの星選手が昨年の世界選手権の優勝タイムを大きく上回っての日本新など見るべきものもあったが、代表決定したのは北京の31名を下回る27名だそうだ。

これは、競泳では日本代表に入るために派遣標準記録なるものがあるためだ。
この派遣標準記録を出せずに代表に選ばれなかった選手は1人ではない。
その中でも象徴的だった選手は福岡にいる。九産大4年でブリジストン所属の酒井志穂選手。最終日最終種目の女子200メートル背泳ぎ決勝で優勝したもののタイムは2分9秒59で、派遣標準記録に0秒13及ばなかった。彼女は、100m背泳ぎでも派遣標準記録を切れなかった。その差なんと、0秒02!

この日本代表の大きな壁となっている派遣標準記録は、実は、オリンピックに各国が選手を派遣しようとする時の基準である世界水泳連盟が決めている標準記録より厳しいのだ。
私の記憶が正しければ(なんか聞いたような・・・)、オリンピックには、A標準とB標準なるものがあた。そして、A標準を切っている選手は各国2名、B標準については、各国1名が出場できる(んだったんだと思う・・・)。
そして、日本水泳連盟の決めた派遣標準記録は、このA標準より厳しく、準決勝進出出来るレベルの記録としているという。

そう思いながら、FINA(国際水泳連盟)のホームページを見たら、あった、あった! A標準、B標準とは書いていないが、おおよそ一緒のようだ。

酒井選手の記録をこの国際水泳連盟のA標準と比較してみよう。
酒井選手の200m背泳ぎの記録は2分9秒59。A標準は、2分10秒84。
同じく、100m背泳ぎの記録は1分00秒50。A標準は、1分00秒82。
双方とも、A標準なら突破しているのだ。


これってどうなんだろう。確かアメリカは選考会でFINAのA標準を切って2位までに入れば自動的に代表に選出されていた。それでいいんじゃないだろうか。
国民の応援をもらっての代表だから恥ずかしい成績ではいけない、準決勝くらいでなきゃということという解説をしている人もいるが、そうだろうか。
しっかりとケアをするためにも少数精鋭なんだという人もいるが、どうだろう。

確かにオリンピックの代表を選ぶと数度の合宿なども含めて費用はかかる。しかし、日本の国力はそんなに小さいのか。日本の国民はそんなに小さいのか。

FINAの記録を切っているなら恥ずかしい事なんてない。堂々と日本の代表として選んでいいんじゃないだろうか。なぜわざわざそこまで自己規制するのか。
選手はそれこそ凄い努力を重ねて代表の座を獲りに行く。

選ばれた選手にとっても、周囲にとっても凄い大きな名誉であり、更に前進する力になる。

彼ら彼女らに敬意を示し、けちな派遣標準記録なんて設定せずに世界水泳連盟の標準記録を採用して枠一杯の選手を派遣しよう。