飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

雇用と観光、どちらを取ったのか。

今日は経済建設委員会が開催され、傍聴へ。その中でかなりの時間を占めたのが、旧伊藤伝右衛門邸の臨時駐車場。この土地を売るべきか、それとも観光のために駐車場のままにしておくべきかが争点だった。
そして、市の方針は観光のための駐車場。追求した瀬戸議員の言葉によると、市は雇用よりも観光を取ったのだ。

この旧伊藤伝右衛門邸の臨時駐車場として使っている土地は、幸袋工作所から市が購入し、研究開発型企業用の工業団地「リサーチパーク」として販売中の土地の一部だ。

このリサーチパークについては共産党が以前から開発の失敗例として指摘する案件。共産党の指摘によると、リサーチパークの開発にかかった費用は支払利息を含めて49億2100万円。しかし9区画のうち、2区画しか売れず利払いを税金を47億7千万円注ぎ込んだという。

平成5年から分譲開始するも、売れずに残っていたこのリサーチパークの土地の一部を旧伊藤伝右衛門邸の開館に伴い、売れるまで活用しようと言うことで使い始めたのが、この臨時駐車場だ。

もちろん、このような工業団地を市が造成するのは、雇用と税収の確保が目的。そのために「売れるまでの間は駐車場に使っていいよ」ということが今までの大前提だった。

市は売るために、臨時駐車場のあるこのリサーチパーク第8区画を、平成11年から研究開発型企業以外への分譲も可能としてきた。当時の新聞記事によると、スーパーや事務所、住宅団地などにも分譲対象を広げるとある。
そして、昨年9月には、同じ第8区画にある臨時駐車場の隣の土地約6000平米を株式会社九電工に1億405万7319円で売却した。その際には、九電工の希望に添って、臨時駐車場の一部を削って応じており、残る臨時駐車場に関しても、「積極的に売却してまいりたい」と委員会で答弁していた。

それが、180度方針を変え、「当分の間、販売を中止し、臨時駐車場として使用する。」というのが今日の委員会で報告された市の新たな方針だ。

しかし、この旧伊藤伝右衛門邸の駐車場に関しては、市が要望して河川敷に国土交通省に駐車場は整備して頂いている。

そのこともあり、瀬戸議員は質疑の中で、「市は、雇用と観光、どちらを取るのか。」と問いかけた。まさに今回、市は雇用よりも観光を取ったのだ。

〜続く〜