飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

ひきこもり、どうしましょ。


今日の飯塚市議会、厚生委員会に請願の紹介議員として出席しています。

請願は「ひきこもりに対する支援の充実を求める請願」

内容は次の通りです。

ひきこもりに対する支援の充実を求める請願

要旨

1, 引きこもりに対する支援を充実して下さい。

2, ひきこもりの実態及びその影響を把握するための調査を実施して下さい。

理由

 現在、「ひきこもり」は社会問題として深刻化し続けており、厚生労働省の公式発表では、引きこもりが80万人、更にその予備軍が150万人存在するとあります。
 
 この引きこもりは、本人や家族にとっての大きな悩みであるばかりでなく、社会や経済活動から考えても重要な問題であり、その重要性については、国においては子ども・若者支援推進法でひきこもりについて具体的な記載がなされていることや、本市においても市の定めた地域福祉計画に新たな課題として提起されていることから明らかと言えます。

 しかし、現状においては、その実態は掴めていないばかりか、ひきこもりの本人や家族、支援者に対しての「偏見」があり、正しい理解がされているとは言い難い状況にあります。また、その対策についても手付かずと言っても良い状況です。

 この状況を改善していくことは次世代に対する私たちの責務であり義務です。
 よって、その状況改善の第一歩として、飯塚市の実状を把握するために15歳以上の市民を対象としたアンケート調査と引きこもりが社会に与える影響に関する調査を実施して下さい。

 また、その結果を踏まえて、関係者と協議しつつ、支援を充実して下さい。

「ひきこもりってきいたことはあるけど、実際詳しく知らんっちゃんね」という方も多くおられることでしょう。私も昔はそうでした。

で、まずはひきこもりって何から。

厚生労働省では、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼んでいます。

この「ひきこもり」ずっと自宅にいて外出しないだけじゃなく、外出するけどコンビニや買い物だけなどという方も含まれるのです。

そう考えたら、あなたのまわりにも、どこかにそんな方がおられるかも知れません。

で、請願書にあるように、2010年の内閣府の調査では、全国で「ひきこもり」の方が69.6万人、その予備軍が155万人いると推計しています。この数字を単純に飯塚に当てはめると○人のひきこもりの方がおられる計算となります。

その年代もバラバラ。不登校になってそのままひきこもりになった方もおられれば、社会人になったものの会社を辞めて、ひきこもった方もおられます。

ある調査では平均年齢は30歳オーバーとも。

じゃあ、そのひきこもりの方は、どのようにして生活されているのでしょうか。その多くは、親や家族に養われています。もちろん、本人やご家族もこのままじゃいけないと思っておられるケースも多々ありますが、様々な要因から抜け出せずにいます。

多くの場合、ご本人や家族は「自分が悪い、自分たちが悪い」と思い、どこにも相談できず、悶々とされている様子。実際、以前一般質問でこの問題を取り上げたときでも、打ち合わせの中で、市役所でも担当部署はどこだろう?といくつかの部署が「うちじゃない」と言って、決まっていない様子でした。今でも、現実に対策と言えるものまでは出来ていません。

しかし、近年、この分野についても、「本人や家族の甘え」という意見もありますが、それだけではないという専門家の意見もあり、社会問題として取り上げられるようになりました。

この問題は、本人や家族にとって悩み苦しみであるばかりか、本来社会に出て活動する(勤労し生活費を稼ぎ自立する)はずの方がそうしていないという、社会にとっても大きな損失ですし、更には、養っている家族は、多くの場合は親であり、自然の流れとしてその親が先に亡くなった時に、収入が途切れることも予想出来ます。

だって、そうですよね。平均年齢が30歳オーバーと言うことは、親の年齢は60歳近くなります。その方々の10年後は?20年後は?と考えると、ぞっとします。

そして実際に親がなくなった場合にどうするかと聞かれたあるご本人から「餓死するか、自殺するか、それとも・・・」、という返事さえあったとある専門家からお聞きしました。

幸い、そうならないとすると、どうして生きていくのでしょう。他の家族が養うか、それもできないとその結果として、最後のセーフティネットである生活保護を受給することも充分考えられます。実際、東京都などではそのようなことが起き始めているようで、対策をはじめられていると聞きます。

つまり、この問題を放置することは後々税金を多く注ぎ込むことにさえなるのです。

こんな不幸な状況になる前に、社会として打てる策はないのかというのが、この請願。まずは、実態把握、そして適切な支援などの対策を取ることで、本人、家族、社会のリスクを減らしていこうという趣旨です。

現在、飯塚市議会では、請願については、請願代表者から説明を直接受けるのではなく、紹介議員が補足説明を行います。ということで、今日の委員会では、この請願について紹介議員として補足説明を行い、質疑を受け(宮嶋委員からの1問だけ)、私の出番はお役ご免となりました。

その後、執行部に対する質疑。その後、継続審査という発言があり、結果継続審査になりました。

来年度予算に反映するには、12月議会中には採択して頂かないと出遅れます。厚生委員会の皆様、よろしくお願いしますm(_ _)m


さて、その後は午後に一本民間の方々と意見交換を行い、今は、筑豊いいづか場所のために広島で明日行われる巡業を見せて頂くべく、新幹線の中でブログを書いています。隣では、隣のサラリーマン男性が、先ほど泡の出る銀色の物体をプシュっとされていました。

あ〜(>_<)