飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

南スーダン派遣帰国報告会へ。


今日は、南スーダンへ派遣されていた隊員による報告会に参加するため、陸上自衛隊飯塚駐屯地へ。
今回の派遣は、国連のミッション。5月19日には壮行会が行われ、ブログでも取り上げました。そして、7ヶ月の任務を終了し、昨日、帰国。96名の隊員は全員無事に帰って来られたそうです。


その南スーダンですが、派遣当初は比較的治安も良かったとのことですが、クーデターが発生、昨日にはアメリカの民間人を退避させるため派遣されたアメリカ軍の新型輸送機オスプレイが攻撃を受け、兵士4人がけがをするなど、混乱が続いています。


そんな中、隊員の皆さんが無事に任務を果たして帰って来られたことを素直に喜びつつ、敬意を表したいと思います。


さて、報告会の様子を紹介しましょう。

派遣されたのは第2施設群、つまり施設部隊です。学校の前の川に歩道橋を整備、ゴミ処理場の拡張、生活道路の整備、橋梁の調査、機材の輸送、車両の整備、機材の整備、燃料の補給、防疫等々、様々な活動をされてきました。
また道路整備などの施設活動のほか、地域住民との交流では、職業訓練生の受け入れ、孤児院でのボランティア、空手の演武、メディア対応を、他にもインド、バングラデシュ、モンゴル、カンボジア等々から同じように南スーダンへ派遣された部隊との交流も。
秋祭りでは、自衛隊の他にも、国連、JICAなとも参加。アジアの食と文化の祭典では、天ぷら・そうめん・焼き鳥を提供、焼き鳥はあっという間になくなったそうです。
また急にイベントが入るのは日常茶飯事、マラソン大会、バレーボール大会などにも参加され交流を深めています。もちろん、邦人との交流も。


隊員の生活では、娯楽があまりないので、サッカー、剣道、トレーニングなどの運動の他、書道、音楽等々も。しかし、日本で心配している家族との会話は一週間に10分だけだったそうです。
食事は和食中心、コメも日本から送られてきます。また家族からも月に一家程度、食品の他、手紙、写真などが送られてきています。


また感想としては以下の3点を話されました。

  1. やっぱり教育が大切。まだ国が始まったばかりで、汚職も多く、個人と社会の役割、何をしたら良いのか等々まだまだわかっていないと感じた。また、部族間抗争の解決なしに国の発展なし。帰国直前にクーデターが勃発したが、その裏にも部族間抗争がある。言語の統一、インフラの整備を進めるべきではないか。
  2. 派遣隊員としての誇りの堅持。自国、他国に関する勉強、歴史、文化、社会、経済などが必要。言葉は道具でしかない。
  3. 日本に好意的な国はとても多い。


質疑では、「隊員が身の危険を感じたことはあったのか。」という問いかけには、「作業中に不発弾が二度出てきた。一度は機材輸送中、もう一度は道路の整備中。また近くで発砲事件もあった。」と。


報告会の後は、場所を移して慰労の会食。会場では、派遣隊員の方の晴れ晴れとした顔が印象的でした。本当にお疲れ様でした。
まだまだ、厳しい環境の南スーダン、冷蔵庫などないばかりか、手を洗うこと、それもなぜ洗うのかから教える必要があったそうです。私たちの暮らしから考えるとあり得ないことかも知れません。日常、そして先人に感謝しながら日々を過ごさないといけませんね。


最後に、国連南スーダンミッションについては詳しくはコチラをどうぞ。
 → http://www.mod.go.jp/j/approach/others/shiritai/sudan/