飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

鳥取市視察 その1

2月3日〜4日に鳥取市東広島市に同僚議員と視察に。今日はその視察の1日目、鳥取市の視察の一部の紹介です。

今回鳥取市を訪問した目的は二つ。
 1)新規創業支援に関する連携事業契約について
 2)鳥取市新市域振興ビジョンについて
今日は、そのうち、1)の新規創業支援に関する連携事業契約についてお届けします。
説明してくださったのは、鳥取市経済観光部経済・雇用戦略課商業振興係係長の福山博俊さま。以下は、説明と質疑の記録です。

【概要説明】
商業振興係の職務としては、商店街振興・公設市場・創業支援・制度融資・市営ネットショップ・プレミアム商品券等々と多岐にわたっている。
創業支援事業計画
産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画だが、鳥取県は東部・中部・西部と全県的に網がかかっている。鳥取市としては、市単独で26年度に県内はじめての自治体として認定を取得。
さらに、東部1市4町の共同計画として認定を取得した。

これらの創業支援の事業目的は移住定住の強化だ。
事業効果としては、居住人口の増加、新規創業開業の増加、空き家空き店舗対策、事業承継による事業所数減少の抑制等を期待している。

具体的事業としては、(1)起業希望者の掘り起こし・サポート、(2)事業承継マッチング、(3)空き家空き店舗マッチング、(4)クラウドファウンディング普及促進・活用支援、(5)移住定住希望者向け情報発信、(6)新規創業開業支援事業補助金、(7)創業チャレンジサポート事業、(8)ビジネスプランコンテストを行っている。

総事業費は、2485万5千円(H26補正予算

(1)起業希望者の掘り起こし・サポートのため、今年度新たに起業推進員を1名配置した。大学や地域、団体等に入っていって起業希望者を探しておられ、成果も上がっている。
山陰合同銀行商工中金ヤマト運輸とも包括連携提携。
また、(4)のクラウドファウンディング普及促進・活用支援については、今回の訪問の目的の一つ、『新規創業支援に関する連携事業契約』がなされています。
そもそも、「クラウドファウンディング」ってなに?と思われる方が多いかと思います。
このクラウドファウンディングというのは、新しい資金調達の方法。
今までは、起業や新規事業立ち上げの際に、お金が足りないと言うときは、銀行に融資をお願いするか、出資してくれる人を探すかしていました。
クラウドファウンディングとは?とWikipediaには次のようにあります。

クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆( crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。

最近、このクラウドファウンディングをサービスとして手がける会社が出てきており、成約案件もかなり増えてきています。鳥取市は、このクラウドファウンディングを、サービス提供会社のサーチフィールド、そして地元金融機関の鳥取銀行と組んで手がけられており、その鳥取銀行との取組の部分を特に知りたいと思い、お伺いさせて頂いた次第です。

このクラウドファウンディング普及促進・活用支援事業は、担当者レベルの話から出てきた事業。やはり、人と人との対話が大事と言うこと。
FAAVOを選定したのは、地域との連携が強いこと。島根県鯖江市等も採用している。
このFAAVOは、エリアオーナー制。鳥取市がエリアオーナーとなり窓口となっている。
事業促進には、パンフ配るのも良いけど、一番影響力があるのは知り合いが楽しそうにしてる姿だ。3月にも2回目のセミナーを行う。

【質疑概要】
クラウドファウンディングについて
Q クラウドファウンディングとはどのような形態なのか?
A 寄附型や投資型、購入型と様々なパターンがあるが、FAAVO鳥取は購入型。
Q 運営の対象は?
A 市としては市域だけ。FAAVO鳥取は県内をエリアとしており、鳥取市以外の地域は運営会社であるサーチフィールドが直接手がけている。
Q 市としての予算はどの程度か?
A 運営元に対して固定で10万円・月。
Q 鳥取銀行の役割は?
A 鳥取銀行はパートナー契約であり、PRと案件紹介が役割。鳥取銀行としては、新規開拓の一環として手がけられている。というのも事業承継の困難さは他県以上。
例えば、新規融資希望の方に対し、どれだけニーズがあるか不明なときに、まずクラウドで50万集めてみませんか。集まったら担保に融資を行うと言うケースもある。
Q クラウドファウンディングでの資金調達は他の制度との併用は出来るのか?
A 補助金との併用も可。
Q 出資者はどのエリアからか?
A 地元が多いようだ。しかし全く繋がりがない所からもあっている。
Q 出資者の属性や意向等は調査できるのか?
A アンケート等も含め運営者であるサーチフィールドとの協議による。

その他について
Q 起業推進員はどんな方か?
A この方は、プロポーザル方式で人材派遣会社に委託。民間で営業を経験された方が来られている。実際の創業支援に詳しい方というわけではなく、人と人をつなげる方。
Q 事業承継マッチングは上手くいっているか?
A 今年度から本格的な調査を始めたが、まだ本来の姿での事業承継は市ではできていない。県が事業引継センターを行い、数件実績ある。現在は、それにつなげるカタチでやっている。空き店舗となっても、子どもの世代では思い入れがあり動かないが、孫の世代に移るとその思い入れもなく動き出す。しかしそれでは遅い。

以上、鳥取視察の報告第一弾です。この視察も皆様からお預かりする政務活動費を使わせて頂いています。ありがとうございます。