飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

保育士、なぜ足りない?

今日のブログは、「えぐマガ」のご紹介。11月21日に配信した「保育士、なぜ足りない?」号です。
このようなメルマガを不定期ですが、配信しています。配信希望の方は、「メルマガ希望」だけでけっこうですので、江口宛(info@eguchi-tohru.com)までメール下さい。お名前等はなくてもけっこうです♪

なお、参考のため、委員会に提出された資料を添付します。


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「えぐマガ」vol.372  2016年11月21日号
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こんにちは、飯塚市議会の江口徹です。

前回のえぐマガは大統領選挙当日、まだトランプ当選が分かる前の配信でした。
「まさか!」とほとんどのメディアの予想を裏切る形でのトランプ当選に市場もびっくり。当選直後は株も大きく値下がりしました。しかし、翌日には、前日の下げを取り戻すほどの上げ相場。今では、1万8千円オーバーと高値となっています。
また、為替も一旦は、101円まで円高が進んだものの、すぐに切り返し今では111円台と円安相場となっています。

報道を見ても、「実は隠れトランプがかなりいた。」のような後出しジャンケン?と思う記事が目に見えて増え、ヒラリーには会ってもトランプには会おうとしていなかった日本の大物政治家も、こぞってパイプ探しに熱中しているようです。

現実を受け入れるということかもしれませんが、本質をきちんと見ているのか、マスコミも問われているように感じます。個人的には、トランプの主張の中に全く相容れないものが多いのも事実ですが、ヒラリーのメール疑惑が大きく影響したのではと思っています。

と言うのは、ヒラリーのメール疑惑は「実際の政治家として行動する中でのルール違反」であり、実際にやっちゃいけないことをやった。法律家であるヒラリーほどのベテラン政治家がルール違反だと知らなかったはずはない!であれば、信用できないということだったのではないでしょうか。

ともあれ、実際に勝ったのはトランプ。TPPや安全保障など、日本への影響もかなりの規模になるでしょう。
政府にはしっかりとした対応を望まずにはいられません。

さて、今日のえぐマガは、前回に続き、厚生委員会での保育行政に関する質疑から保育士の待遇についてお届けします。それではどうぞ!
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保育士、なぜ足りない?

全国的に保育士が不足する状況から待機児童の問題が大きくクローズアップされています。
飯塚ももれなくその中にあり、飯塚市の実質的な待機児童は135名にもなっています。

じゃあ、保育士が集まらないのはなぜなんでしょう。
答えは簡単、待遇が悪いからだと言われています。

待遇って何でしょう。
あなたは就職するときに何を基準に就職先を選びましたか?

働きがい、給与、仕事のきつさ、休みが取れるか、企業風土はどうなのか?といったところでしょう。
その中で、給与、仕事のきつさ、休みの取りにくさと言った面で保育士は敬遠される職業だと言われます。

実際はどうなのでしょう。

以前資料の提出を求めていたものが11月2日の厚生委員会に出され、保育士の給与や休暇の状況が垣間見えるようになりました。

今日は給与の状況だけを紹介します。ちょっと数字が多いのですが、実際のところどれだけもらっているのか知って頂きたいので、ガマンしてお付き合いください。

資料によると、私立の保育園の保育士の給与は、全園平均で月額19万8221円。期末勤勉手当等、他の手当も含む平均は、84万2614円。
対して、公立保育所の保育士の給与は、給与額が月額31万7139円(私立との差11万8918円)、期末勤勉手当等が136万8017円(同じく52万5403円の差)。
年額にすると私立保育園の保育士の給与が平均322万0011円に対し、公立の保育士の平均給与は517万3685円となり、195万3674円もの差となります。
年額517万3685円と約200万円の差があります。

なお、それぞれの勤続年数は、私立の保育士の平均勤続年数が10年、対して、公立の平均勤続年数は、19.5年となっています。

市側は、「(公立の)勤続年数が19.5年となっておりますので、どうしても賃金的には高くなります。」と勤続年数の差が給与の差であるかのように言われていますが、果たしてどうなんでしょう。

双方の初任給を見てみましょう。
私立保育園は、短大卒が月額給与が16万1207円、各種手当を含む給与年額は252万0124円。
大卒では同じく月16万9337円と、年264万6566円。
対して、公立保育所では、短大が月15万4300円。年額244万9660円。
大卒では16万6100円、年269万0820円。
比較すると、短大卒では、私立保育園が月の給与で6907円高く、年の給与総額でも7万0464円高い。
大卒では月の給与では、私立保育園が月で3237円高いものの、年では公立保育所が4万4254円高くなっています。
つまり、初任給では、ほとんど変わらないと言っても良いかと思います。
それが、平均年収になると・・・200万円の差となるのです。

初任給と平均給与を比較してみましょう。
それぞれ短大卒・大卒での平均給与はないので、とりあえず高い方の大卒で比べてみる事にします。
すると?

私立保育園では、10年間で各種手当を含んだ給与の年額は322万0011円、初任給は264万6566円ですので、その差は、57万3445円。
公立保育所では、19.5年で同じく給与の年額は517万3685円、初任給は269万0820円ですので、その差は、248万2865円です。
それぞれを、年で割ると?
私立保育園の保育士は、57万3445円÷10で、5万7344.5円であるのに対し、
公立保育所の保育士は248万2865円÷19.5で、12万7326円の増加となります。

う〜ん、差が大きいやん!単純に勤続年数の差でくくったらいかんでしょ!
給与が順調に増えていく?公立に対し、伸びが鈍い私立保育園。
それが、勤続年数にもあらわれているのではないでしょうか。

9月の補正予算で、保育士不足に対する予算として、就職支援助成金として私立保育園が常勤保育士を採用するときに、市から10万円と私立保育園から2万円の12万円(30人分)の補助金をだすようにしました。また、その際に引っ越しが必要な方に転居費用助成金として20万円(5人分)出すようにしていますが、これは、今いる保育士を支えるものではありません。

他の職種と比べても、給与が安いと言われる保育士。その厳しい現状は、市長も6月議会で認めています。
その差を少しでも埋めて保育士に来て頂こうと、保育士不足が深刻な首都圏だけでなく、全国各地の自治体は、それぞれで補助金を用意しています。

県内でも多くの自治体が準備しており、お隣の嘉麻市も。
飯塚市ももっとがんばらないと保育士不足は変わらず、結果待機児童は待機のまま。
保護者は働こうにも働けません。

もっとがんばれ!飯塚市

来週には、私たち厚生委員会の委員と私立保育園の方々と非公式ではありますがお話しさせて頂くこととしています。少しでも前進できるよう、しっかりと協議したいと思います。

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昨日は、地元市の間自治会の歩こう会に子ども2人と参加。4キロちょっとの行程でしたが、地域の皆様と楽しくウォーキングすることが出来ました。と言っても、下の子は3歳、アップダウンのある道、そして大人の歩くスピードに疲れたのか、時々「だっこ!」が飛び出します(^_^;)おかげで、ゴールしたときは結構汗びっしょり。汗をふいた後の豚汁とおにぎりの美味しさを満喫しました。
その後は、公民館で行われている文化祭、母の通っている教会のバザー、夕方は妻の弟の子どもの誕生会にとあっちこっちの日曜日でしたが、まあよい一日だったと言えるでしょう。
皆様も運動不足にならないよう、お気を付けください!

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以上、えぐマガでした!
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m