飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

八木山バイパス再有料化? 他の道路は税金で作るのに、なぜ筑豊だけが利用者負担なのか?


今日の西日本新聞朝刊に八木山バイパスの再有料化の記事が載っていました。
税金で整備すべき道路を利用者負担で???  だったらガソリンに税金かけるなよと言いたい。
高速道路ならともかく、八木山バイパスは生活基盤であり産業基盤。
4車線化は急ぐべきだが、有料化での整備はおかしな話だ。


八木山バイパスの無料化を唱えていたが、これは道路公団民営化の際の「バイパス型の一般有料道路については、原則として、国、地方公共団体等に譲渡する」という方針と地域振興を掛け合わせて主張していたもの。


残念ながら、八木山バイパスは、この枠組みでの無料化ではなく、当初の償還期限である30年をわずか半年前倒しして無料化となった。こちらは、返済が早く終わったから前倒しになっただけだ。


当時、無料化すべきと主張する際によく引き合いに出していたのが、滋賀県を走る湖西道路。この湖西道路は、八木山バイパスより1年遅く開通したのに、9年も早く無料化となった。なにも建設費の返済が早く終わったわけではなく、「バイパス型の一般有料道路については、原則として、国、地方公共団体等に譲渡する」という方針に乗っかって、国・県が道路公団から買収して無料化した。


そして、その湖西道路も八木山バイパス同様暫定2車線だったので、渋滞や事故が多発、地域が拡幅をと声を上げ、昨年には一部4車線化に向けて着工している。これは、再有料化ではなく、無料のまま、つまり税金できちんと道路整備するという話だ。
京都新聞「湖西道路、渋滞緩和へ4車線化 真野−坂本北間」



また、同じように引き合いに出していた磐田バイパス藤枝バイパスも、2車線で無料化された後に、4車線化が決定したり、完了したりしている。


これらの3つの道路は、国や県がお金を出して道路公団から買いとり、早いものでは10年以上も前倒して無料化となった。そして無料化になった後で、八木山バイパス同様、渋滞や事故等の理由から本来の4車線化を急ぎすべきと、地域がきちんと国に対して要望活動を重ね、再度有料化することなく、実現へと動いている。

なんで、八木山バイパスだけ再有料化なのか?


西日本新聞には「無料開放した道路を有料に戻す整備手法は全国でも珍しいという。」とあった。そりゃそうだろう。原則とは違うことやろうとしているんだから。。。
これからまた30年近くも、他の地域では税金で整備するような道路に、またお金払い続けるなんて・・・。
せっかく通行量の減った八木山峠にもう一度大型車を回したいのか?
地域の企業の背中に通行料という重りを乗せたいのか?
早く4車線化するためだったらしょうがないよねと地域の方々に思わせて、財布から通行料という名目でお金を取り上げたいのか?


4車線化を急ぎやらなければならないという点には、大いに賛成。
だから飯塚市議会でも毎年、国や県に4車線化の早期実現等の意見書を出してきた。
だけど、実現の方法としての再有料化はダメだろう。
繰り返すが、他の地域では税金で整備しているものを、なぜ飯塚筑豊では利用者に負担を押しつけるのか。


湖西道路 滋賀県大津市荒川から同市下阪本に至る延長約16.7kmの自動車専用道路。
1986年暫定2車線開通・2005年無料化。2015年一部4車線化決定。
京都新聞「湖西道路、渋滞緩和へ4車線化 真野−坂本北間」

 → http://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20170506000012



磐田バイパス 1981年暫定2車線開通・2005年無料化。2008年〜2013年にかけて順次4車線化完了
国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所資料
 → http://www.cbr.mlit.go.jp/kikaku/jigyou/data/h3001/siryou3.pdf



藤枝バイパス 静岡県藤枝市から同県島田市までを結ぶ国道1号の通称。総延長約11.6km
1981年暫定2車線開通・2005年無料化。2017年4車線化決定
藤枝市公式サイト「国道1号藤枝バイパス4車線化の事業化について」
 → http://www.city.fujieda.shizuoka.jp/toshi/doro/TO012/1460178458331.html