飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

9月議会一般質問、オートレース詳報! 不安が募る36億円のメインスタンド。

今日は久しぶりにメルマガの紹介です。
飯塚のこと、政治のことを少しでも知って頂ければとの思いで書いているえぐち徹のメールマガジン「えぐマガ」不定期ですが、ご希望された方などへ配信しています。
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次号より配信させていただきます。

そのえぐマガ、今日のメインは9月議会のオートレースに関する一般質問の概要です。

ぜひ、ご一読下さい!

 
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「えぐマガ」vol.495  2021年10月13日号
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こんにちは、飯塚市議会の江口徹です。
土曜日の西日本新聞1面に「沢井製薬飯塚市に新工場 2023年度稼働へ最終調整」との記事がありました。
そして週明け11日に沢井製薬が正式発表しています。
沢井製薬のプレスリリースによると、総投資額は約405億円、新規雇用も490人。
また、明日14日に、沢井製薬・福岡県・飯塚市三者による立地協定締結式を執り行うとのこと。
沢井製薬というとジェネリック医薬品の大手メーカー、飯塚市にとっては嬉しいニュースとなりました!
沢井製薬のプレスリリースはコチラ

www.sawai.co.jp

 

さて、今日のえぐマガは、前回お届けしたオートレースについて、ちょっと反響が大きかったので、9月議会での一般質問のダイジェストをお届けします。
それではどうぞ!
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9月議会一般質問ダイジェスト!オートレース編。

【江口】
 6月議会での私の質問以降、どのような協議を行ったのかお聞かせください。
公営競技事業所所長】(以下所長)
 当課(公営競技事業所)において検討を行ないましたが、現時点では事業を見直すとの結論には至っていません。理由は3月議会の予算審議において本事業への賛同をいただいていること、事業規模についても現在よりコンパクトなものとしていること、関係団体や他のレース場とのスケジュール調整を図り進めている事業であり影響が多岐にわたることなどから、立ち止まらないこととしました。
【江口】
 課の中では検討したという事ですが、庁議などでの検討はしたのか、また市長などからこういうことを検討してはどうかなど何らかの指示があったのかどうか、この2点、いかがですか。
【所長】
どちらもありません。
【江口】
 市の財政に寄与するためのオートレースであると私は考えていますが、その点どう考えていますか?
【所長】
 質問のとおりオートレースの目的の一つは、地方財政の健全化となっており、事業開始より総額587億4600万円の繰り入れを行ってきました。平成10年度より昨年度までの間、市財政への繰り入れは出来てないが、できるだけ早く市財政へ寄与出来るよう努めたいと考えています。
【江口】
 平成9年度までは多額の繰り入れをしていただいたが、平成10年度以降、もう20年を超えて繰り入れがない。
 6月議会での質問では、累積赤字の解消・スタンド起債の解消まで、一般会計の繰入なし、つまり市の財政の寄与がないという答弁だった。メインスタンドを作って、市の財政へ寄与をするようになるのはいつですか?
【所長】
 令和23年度からを予定しているが、繰り入れ時期は前後するかもしれません。
【江口】
 令和23年、つまり20年後です。20年以上、繰り入れがなかったけど、さらにまた20年ないという話なんです。次に第2スタンドと選手宿舎に関してですが、急ぎ対応が必要と考えています。6月議会では、これらについてなんら試算が出ていないということ対して、いかがなものかと厳しく指摘をしていました。改めてお聞きしますが、第2スタンドと選手宿舎に関してどの程度の費用が必要と考えていますか?
【所長】
 費用的な試算は当然必要とは考えていますが、どういった対応をするのか、方向性や整備計画といったものの策定が必要であると考えており、それがない現時点において費用の算出は行っていません。
【江口】
 順番が逆でしょ。こうしたらこのぐらいかかる、こうしたらこのぐらいかかる、といった選択肢をいっぱい並べた上で、じゃあ全体的に考えてこれを選ぼうとするべきでしょう。
 次に累積赤字解消までに、今後改修が必要となる施設はどことどこで、またどの程度の費用が必要であると考えていますか。
【所長】
 累積赤字解消までにという期間ではありませんが、今後建て替え改修や解体等の何らかの工事が必要と思われる施設は選手宿舎・競争車保管庫・第2スタンド・中央食堂等ですが、計画を作成していないため、費用の試算はしていません。
【江口】
 試算はないんですね。すでに20年、市財政への繰り入れがなかった。そして今後20年繰り入れしない。
 なおかつ、今言われた4つの施設選手宿舎、競争車保管庫、第2スタンド、中央食堂等の改修などがあると言われています。ここでまたどんどんお金がかかったら、市への繰り入れはまた後ろにずれていきますね。
 今でも40年繰り入れがないという計画ですが、それが、50年、60年と延びるとすると何のためにオートレースなのかとなるわけです。
 6月議会でもお聞きしましたが、選手宿舎に関しては、他場では複合施設で100億という事例があります。片一方で私が紹介したのは通常のビジネスホテルくらいだと10億円前後ぐらいなのかなっていう話でした。
 100億と10億では全く違うんですが、低くても10億円くらい。片一方で第2スタンド。第1スタンド(メインスタンド)と大きさはそんなに変わらないが、6月議会での答弁からすると解体に約10億円程度でしょう。メインスタンドの建て替え36億円に、この選手宿舎と第2スタンド20億が加わると、市へお金を入れる時期がずっと先に延びます。それでいいんでしょうか。
 次に、メインスタンドの改修について、6月議会では「耐震改修工事も検討したが、観覧席やお客様が使用する通路に耐力壁や筋交いが入ることにより、観覧するお客様に対し、支障が生じることになる」との答弁でした。じゃあ、そうやって視界が遮られるのは、収容人数の何割なのか、また今の入場者数は何人なのですか?
【所長】
 入場者数は、令和2年度実績で年間7万人、一日平均1276人。視界が遮られる方は収容人数の何割かということについては、座席に座っておられる方は影響はありませんが、座席後方から観戦される方については把握できていません。
【江口】
 改修しない大きな理由の1つとして、お客様にとって不便なんだ、邪魔になるんだって言ってるんだけど、じゃあそれは何人なの?って話をすると、それはわからないっていう話なんです。それでいいんですか。
 次に、同じく6月議会の答弁で「建設時より50年以上経過しており、老朽化が厳しいため、耐震補強工事のみだけではなく全面改修が必要。また、改修工事を施しても躯体の耐用年数は伸びない」という話がありましたが、この軀体の耐用年数はなぜ延びないのですか?
【所長】
 耐震調査の中で構造調査を行った結果、コンクリートが中性化しているという結果であり、耐用年数が延びることはないと判断しています。
【江口】
 中性化してるから延びないと話あったんですけれど、それは耐震診断ですよね。その耐震診断、情報公開で頂きました。で、これを読むと評価書の中で、専門委員会所見には、「強度は設計基準強度を下回る箇所があるが、低強度コンクリートとはなっていない」とある。耐震改修計画をつくってあるわけですよ。これに対して県の建築物耐震評価委員会も「耐震改修計画は適当である」と言っているんです。
 耐用年数というのは47年ってことでしょ?現実にRC造りの建物で100年超えてるのがいっぱいあります。同様に、ここメインスタンドについてもきちんと手を入れれば持つんだよっていうのが、この耐震診断と耐震改修計画に対する県の判断です。
 そうすると、今のお答えの「耐用年数が延びることはないと判断している」と言うのは私は間違いであると考えています。
  片一方で「コンパクト化により維持管理経費を抑えることを目的とする」と言ってるんだけれど、維持管理経費の減を大きく上回る高い費用が発生するんじゃないかと思っている。改修前後のランニングコストはどれだけ違うのですか。
【所長】
 第1スタンドの光熱水費は年間約1910万円。建て替えた場合は年間約588万円となり、年間1323万円の減と試算しています。
【江口】
 考えてみてください。維持管理費の減は1323万円なわけですよ。10年で1億3000万。20年経っても2億6000万。他方、建替は36億円かかる。どっちを選ぶべきですか。
 こういったことを考えると、一日でも早く累積赤字を解消し、一般財源への繰り入れを始めた上で、施設改善のための貯金をして、それが一定額となって大きな改修をするべきだと私は考えます。方針転換するべきではないですか?
【所長】
 議員の言われる手法もあるとは思いますが、耐震性に問題がある建物を問題を認識しているにもかかわらず、財政見通しも立っている中で対応を先送りするよりも、出来る限り速やかに整備を行ない、飯塚オートに来場される方に、快適で安心して楽しんでいただきたいというふうに考えています。
【江口】
 耐震の問題については、このように解決策(耐震改修計画)が明らかになっています。これは1億6000万だったか(正しくは1億4千万円)その程度で耐震改修できます。
 財政計画の見通しがたっているというけれど、そんなに長い間繰り入れしないわけです。その間、財政に寄与しないわけですよ。で、なおさらまたさらに伸びることが充分考えられます。
 せっかく累積赤字が減ってきた今こそ、本当にこのままやっていいのかを見直すべきではないかというのが、6月以来、私の主張です。
 (6月の質問から)3カ月間あった訳ですが、先ほどお話あったように庁議での検討はあっていません。担当課はこうやって検討されていますが、やっぱり担当課としてはこうやって事業計画が出ている以上、そうやってやらざる得ないと思います。
 そこで改めて市長にお聞きします。
 そもそも、全体の計画なしに36億円もの巨費をメインスタンド建て替えに使うべきではありません。オートレースの廃止を含めた上で検討すべきであると考えますが、いかがですか?
【所長】
 例えば、これが包括的民間委託の導入前、いわゆる累積赤字が増え続けていたころであれば、そういった検討も必要であったかもしれないが、累積赤字の減少も進み、解消のめどが立っている現状で廃止の検討は不要であるというふうに考えています。
【江口】
 市長はいかがお考えですか?
【市長】
 担当の所長が答弁したように包括的民間委託を検討した時に、レース継続の是々非々について、議会でもずいぶん慎重な検討そして協議があったように記憶しています。その中で飯塚市の特色であると言うこと、またオートレース場に関わる色んな方々がおられ、そこで雇用も生まれているということ等々を検討し、包括的民間委託を選択してでも残していこうと言う事になったと記憶しています。
であるなら、よりよいものにしてファンを獲得し、飯塚の特色として活性化にむかい今後に残していく。そのような方策の中で今回の計画を立てたのでご理解をお願いします。
【江口】
 前回の質問でも分かったように、本場(レース場)での稼げる金額はぐっと減ったんです。昨年度の収支から考えると、昨年度のレース場での稼ぎで36億円を返そうとすると200年かかります。多くの稼ぎはネット投票なんです。その中でこの計画をそのまま続けるんですか。元々のレースの目的の市の財政に寄与するというのをずっと先送りする計画ですよ。
36億円というと、卸売市場と同様の金額です。これに第2スタンドや選手宿舎が加わると体育館や学校と同等になってしまいます。市の財政も厳しいんです。早く稼ぐ方にきちんと切り換える。そうでないなら、処分して別の方法を考える。鯰田工業団地が完売しましたが、固定資産税が毎年3億円近くになるという試算もあると聞いています。
 現状、メインスタンドの建替は公募され進んでいるが、まだ立ち止まる時間はあります。他の公営競技をやっているところを見ても、全体計画をしっかり考えた上で大きな投資をやっているところがああります。再考を求め、一般質問を終わります。

以上が、9月の一般質問でのオートレースについての概要です。最後は時間切れで、市長に再度問いかけるまでは行きませんでしたが、いかがですか?ぜひ、ご意見をお寄せ頂ければ幸いです。

このオートレースについては、また機会を見てお伝えしたいと思います。

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緊急事態宣言も終わって10日あまり、県内の新規感染者が激減しただけでなく、コロナ病床についてもずいぶんと余裕が出てきたことから、飲食店への時短要請も14日で終了することとなりました。
日常が戻りつつありますが、感染予防の手洗い・マスク・換気をしっかり行いましょう!
ウレタンマスクの予防効果は・・・です。マスクは、ぜひ不織布をお使い下さいね。
もちろん、屋外で近くに人がいない時の外出時はマスク不要です。

江口拝


いかがでしたか? このようなメルマガを不定期ですが、お送りしています。配信希望の方、次のリンクから江口宛にあなたのメールアドレス をお教え下さい。
次号より配信させていただきます。