飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

オートレース場のメインスタンドどうする? 本会議にて討論を行いました。

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今日は、3月議会の最終日。全ての議案の処理を終え、閉会しました。

その中で、前にも書いた気になっているオートレース場のメインスタンドの整備事業について、討論をしました。その原稿を下に貼り付けます。

ぜひ、ご一読下さい。

 

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メインスタンドを横から。(令和3年3月25日 江口撮影)

 

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「議案第9号 令和3年度飯塚市小型自動車競走事業特別会計予算」に関し、討論いたします。
予算そのものについては、賛成と致しますが、一言申し上げます。
本予算案には、令和3年から令和7年にかけてメインスタンドの建替えを行う総額36億円の整備事業が継続費を設定した上で、計上されています。
もともと、オートレースは、競馬、競輪、競艇などと同様、ギャンブルではありますが、自治体の財源確保のために特別に公営競技として法で許された制度です。
そして、飯塚オートは、その公営競技として開設された昭和32年以降、平成9年までの長きにわたり、その黒字分を市の財布である一般会計に繰入を行い、貢献してきました。その額、587億円。学校の建替えはその成果とも言えます。
しかし、近年は赤字続きで、当然のことながら、財源繰り入れはなく、累積赤字は平成26年度末には、17億9200万円まで膨らみました。その後、運営を民間委託するなどして黒字に転換、累積赤字は令和元年度末13億1900万円まで減っていますが、市の財布への繰入は20年以上あっていません。
単年度黒字となったのは平成27年。
以降、
H27年度 1億8300万円

H28年度   3900万円

H29年度 1億0400万円

H30年度   7200万円
令和元年度   7400万円
の黒字を出していますが、この5年の黒字の合計は、4億7200万円。年9500万円程度となっています。
今回予算に含まれているメインスタンドの事業費が、仮に継続費として設定されている上限、36億円かかったとすると、それだけの費用を取り戻すには、利子を考慮せずに計算しても、38年かかる計算となります。
もし、財源を上手く探すことができて半額、補助等があったとしても、約20年かかります。
しかし、これだけの期間、現在のペースで黒字が継続するのか、はたまたさらに売上が伸び、もっと短期間に取り戻せるのか、その点は疑問が残ります。
また、売上の中でネットでの売上も増えてきています。時代にあった施設・事業継続が可能な施設にしなくてはなりません。

昨日、改めてレース場に行きましたら、場外販売に関わらず、多くのファンの方が、きておられました。
その中に、私の知った方もおられ、話を聞きましたら、メインスタンドがなくても構わない、それよりもオートレースが続けられるようにやって頂きたいと言われていました。
確かに老朽化していることなどを考えると綺麗な施設は望ましいとは思いますが、過大な投資を行うことで、再度、赤字に転落すると、レースそのものの存在が危うくなってきます。せっかく減った累積赤字が逆に増えて、飯塚市の財政を脅かすことになりかねません。
メインスタンドの建替えが市の財政に寄与する=お金を産むモノであれば、OK!そうでなければNO!という判断が当然と私は考えます。
存続を求めるファンの思いに答えるためにも、改めて、建設工事の発注に踏み切る前に、どのような建物をつくるのか、その投資が市財政に大きく寄与するモノであるのか、そもそも事業継続が十分見通せるのか、しっかり再検証していただきたい。
その点を強く求め、私の討論と致します。

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なお、委員会の審議の様子はコチラでご覧下さい。

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