飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

麻生太郎&北村弁護士

コスモスコモンで行われた「日本の未来を語る講演会」に行ってきました。福田首相の突然の辞任会見で渦中の人となった我が郷土福岡8区選出「麻生太郎」さんと行列のできる法律相談所でおなじみ「北村晴男」さんが講師です。
会場には、老若男女問わず多くの方が詰めかけ、総理大臣へ最短距離にいるといわれる「麻生太郎」さんの話を聞こうと、1500席以上のコスモスコモンが満席!
北村弁護士の軽妙な話の後で登場した「太郎さん」には北村弁護士を上回る拍手で迎えられ、約1時間皆をしっかり引きつけながら話をされました。
講演会で、麻生代議士は次のように語りました。(以下講演要旨)
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安倍首相の退陣から、今回の内閣改造で幹事長になるまでの間、無役になって時間ができたので全国からの講演依頼を受け飛びまわった。2日に1回以上160回を超え、北海道から指宿まで全国を回った中で一番身近に感じたのは、景気の問題だ。

小泉政権以来、政府は様々な改革を行ってきたが「景気対策」はやっていない。そして「公共工事=悪」のような構図の中で、公共工事の削減が行われた。小渕政権の時14兆5千億円あった公共工事が、今では6兆5千億あまり、自治体の公共工事も国同様削減され、32兆が15兆に激減している。
過疎が進んだ地方で主な仕事は公共事業だった地域で、このように公共工事の規模が半分になったら建設業が成り立つはずがない。

そして、対中輸出は300%増、輸入は200%の増だ。輸出の中心は付加価値の高い建設機械や工作機械などだが、輸入の中心は付加価値の低い洗濯機や冷蔵庫といった白モノ家電や農作物など。国内の白モノ家電の工場は、この中国からの輸入にやられて閉鎖し景気後退の一因となっている。
つまり、構造改革とはこういうことだ、地域格差の顕在化が起こると言うこと。

振り返って、競争のない社会、昔の東ヨーロッパやソ連などではいくらがんばっても報われない。バランスが大事、競争が激しくなるとひずみが出てくる。対して競争が全くないとがんばっても報われないから活力がでない。

それに対応するために景気対策が必要だというとバラマキだのなんだのと批判を受けるがわかっちゃいない。経済は生き物だ。経営したことのある方、現場にいる人ならわかるだろうが、引き締めばっかりではだめで、片方では営業経費・研究費をかけてというバランスが必要なんだ。

日本の黒字は20兆。うち8兆は貿易収支といわれるモノの売買の収益。11兆が海外投資からの収益、残る1兆が特許による収益だ。800兆円の借金があると言われるが、貸借対照表でのもう片方、資産がどれだけあるか知っているかい。
数年前の数字で六百数十兆以上だ。そして富士山などは国有だけど入っていないんだ。この数字を差し引くとマイナス百数十兆円。しかし、日本には一千兆円を超える個人資産がある。

今の景気を病人に例えて「体質改善。体質改善」と言われるが、今必要なのは「輸血」であり「点滴」なんだ。体質改善やってたらお終いになっちゃう。景気回復でありそのために財政出動だと思う。そう言っただけで「バラマキだ」と言われる。

学者などがインフレターゲットなどといって低金利でやればよいと言っていたが、現実は違った。企業は売り上げを伸ばすより借金返済を優先した。結果として三年半、企業の設備投資は冷え込んだまま。「貸しはがし」の痛みを覚えているからだ。

それに対し、今、設備投資をしたら税金やすくしますよとか、家を建てたら税金やすくなりますよと言った景気対策はいくらでもある。今、貯金しても金利つかないんだから。

景気は気分に大きく左右される。名目経済成長率で2%、3%が続くようになって国民、経営者、労働者がその気になってから、消費税のことなどを考えるべき。今、増税なんて考えるべきでない。

無駄の排除なんて当たり前、年金も8人で一人支えていたのが今では3人で人を支えているし、将来は2人で一人だ。無理なのは明らか。それを考えようと「税方式もありますよ」と言っただけで、「麻生は税でやると言っている」と言われる。そうではない。「税方式も含めて与野党でしっかり協議しましょう」と言っているんだ。

戦後の日本は、通産省が経済政策をやってきた。政府系金融機関を通じて資金を供給して成長を支えてきた。結果、G8で唯一アジアの国として先進国の仲間入りをしている。この先進国の地位を継続しなくてはならない。

そして時代は変わる。昔は全国一律だったが、今では地域によって欲しいものは異なっている。だったら何が欲しいかを一番知っている地域の人に優先順位を決めてもらうのがよいだろう。九州のことは九州の人に決めてもらう。それが道州制

ちなみに九州の人口はベルギーとオランダの間。生産力はスイスと同じくらい。また東海地方の経済力はアフリカ全土と同等、それだけあるんだ。その道州制を支えるために今は1:4の消費税の配分は将来には5:5にしなきゃならん。

そして国の仕事は外交と通貨と防衛などに限定し、市町村は下水道やゴミなど生活に密着した仕事を、そして州の仕事はその間を埋める。
そんな道州制の方が、行政効率だけでなく経営効率といった視点からも効率的だ。

日本人は、「先行きが暗い」「大変なんだ」と暗い顔するのが好き。インテリと思われるからかもしれんな。僕は違う。インテリと思われたくないからね。
でも3つの収支(貿易・投資・特許)が黒字の国なんて世界中探しても日本だけ。

イギリスの国営放送BBCの「世界で一番貢献している国は?」という調査で日本は3年連続トップなんだ。それ聞いて「ODAのせいだろう」とまた暗い顔するのが好きな人は言うが、ODAがトップだったのは昔。今のトップはアメリカで、日本は5位くらい。だけど、アメリカは同じ調査では5位。つまり金じゃないってこと。

僕は、日本が評価されている理由は「日本人が働く」からだと思っている。アジアでフォードラゴンと言われる韓国・台湾・香港・シンガポールが元気が良いが、その状態をシンガポールのマハティール元首相は「日本とつきあいの深い国からなかよくなった」と気づき、「ルックイースト」と言った。あいつとつきあい始めたら金持ちになるということだ。
そりゃそうだろう。勉強やゴルフを考えたらわかるだろう。勉強のできるヤツ、ゴルフが上手いヤツとつきあったら成績・スコア伸びるよな。

アジアの工場で日本人のおじさんが、口先だけでなく、同じ工場で汗を流し、同じものを食べ、同じ作業服を着て、同じ仕事をする。
この姿が、皆さんが、皆さんの先輩たちが営々とやり続けていたことが日本を支えてきた。

これから先、電気自動車が増えてくる。カリフォルニア州では排ガス規制を厳しくする。現時点でこの規制をクリアしているのはハイブリッドカーだけ。ハイウェイにはハイブリッドカーの専用の路線があるし、州の駐車場はタダだ。これがアメリカの制度だ。

こんな制度が必要だ。日本にも儲かっている企業や地域はたくさんある。しかし利口だから黙っているだけ。儲かっていない企業や地域が声を挙げ、マスコミも取り上げる。公共事業がだめだと言うけど、この夏5年前より激しい雨が降ったけど洪水にならなかったのは何故だい?公共事業をやって遠賀川を掘り下げたからだ。

今年は台風が来ないが、集中豪雨は凄い。天候が変わっているんだ。一級河川の整備の目安は50ミリの雨。しかしこの前の愛知の雨は140ミリだったんだ。防ぎたかったら公共事業は必要なんだ。

初当選以来30年、皆さんに支えてもらえたおかげで、総裁選を戦える立場を得つつある。何としても勝ち抜き、日本の未来を創りたい。ぜひ戦える力を与えてほしい。
(文責:江口徹)
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「自信を持ってがんばろう」と言われたような気がしています。党に関係なく、麻生代議士が総理になると筑豊飯塚の注目度は飛躍的に上がります。その中で今の飯塚を全国の方に見てもらい変わったことを理解してもらうこと、そして「地元にこれだけ期待される政治家がいる」ということを、更に「地元から総理がでた」ということを誇りに思うことで、飯塚は大きく飛躍できると思います。
この秋、飯塚にとって大きな秋となりそうです。