今週月曜日の25日から今日までの日程で開催された令和2年第2回飯塚市議会臨時会は、全ての議案の採決を終了し、さきほど11時50分前後に閉会しました。
最近、ずっとこだわっていた新体育館の建設工事の契約議案3本は、賛成多数で可決となりました。う〜ん。。。
以下は、そのあたりの議案の委員長報告と、その後の討論の様子です。今回の議案について、討論をしたのは、次の4名です。まず最初に川上議員が反対の討論(討論には他の議案も含んでいます)、次に金子議員、私、小幡議員がそれぞれ反対の討論を、その後に、永末議員が賛成の討論をしています。ぜひ、お時間のあるときにご覧下さい。
また、動画の下に、その際に討論を行いましたので、以下にその原稿を貼り付けておきます。
ちょっと違う言い回しをした部分もありますが、おおよそ以下の通りです。
動画を見る時間がない方は、コチラをお読み頂ければ幸いです。
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私は、議案56号 契約の締結(飯塚市新体育館等建設工事)から議案第58号 契約の締結(飯塚市新体育館等建設(給排水衛生設備)までの3本の議案に対し、反対の立場から討論致します。
大きな理由はコロナ一点であります。
今は、コロナとの戦いの中であります。ここ数週間、福岡県内も落ち着いた状況にあり、第1波は押さえつけたように思いましたが、飯塚市内でも、新型コロナウイルス感染症の患者さんがお一人亡くなりましたし、ここ数日は北九州での新規感染者の発生が続き、第2波ではないかとの報道もなされるようになりました。
このように、コロナとの戦いは、まだまだ続くものだと考えなくてはなりません。
その上、経済面・生活面でのコロナの影響はすさまじいの一言につきます。
学校は、3月から5月まで約3ヶ月間休みになり、4月は緊急事態宣言が出され、会社の形でさえ、大きく変わりつつあります。
このコロナの影響で税収も下がるでしょうし、生活保護も増えるでしょう。いつコロナが終息するかも分からないので、コロナ対策に必要なお金も増えてくるでしょう。また、コロナのまっただ中に水害や大地震などの災害が来るかもしれません。
つまり、いつお金が必要になるか分からないのが全ての方の現状認識ではないでしょうか。
そうであれば、手元にできるだけ多くのお金を持っておくべきだと考えます。
そのために、「体育館や市場の建設も含めて、不要不急の事業は一旦中止として下さい」との申し入れを同僚議員とさせて頂いていました。
行政側は、予定していた事業であるし、補助金も確保している。今、やらなければ市の負担が増える懸念があるとして、このまま進めさせて頂きたいと言われています。
しかし、数字は正直です。
直近の財政見通しでも、2021年度から2028年度までの8年間で82億5千万円もの赤字が見込まれています。
市の貯金である財政調整基金だけで対応するとなると2023年でもうマイナス。貯金は全部使ってしまいます。
それ以降は、地方債の返還に使うはずの減債基金を50億も使わなくてはなりません。
さらに、月曜日の本会議での答弁では、コロナの影響で来年度以降、10%税収減を5年間見込んでいると市は答弁しています。
しかし、その財政見通しについては、委員会では私の資料要求に対し、内部資料であり、提出できないとしています。
同じ、情報のもとに議論もできません。
もっと付け加えると、この財政見通しに載っていない大型公共事業も見え隠れしています。
心配でなりません。
また、コロナだからと言って、台風や水害、大地震などは遠慮してくれません。
平成30年度の水害の時は、財政調整基金から9億円を取り崩しています。
平成15年のような更に大規模な水害が起きたら・・・もっと大きな金額が必要となります。
また、コロナ前提での避難所の見直しのために、テントなどを購入するにもお金が必要になります。
もしコロナの第2波が来たら、どうなるでしょう。
今回、教育関係の予算、1人1台の端末は整備されるように予算を計上されておられますが、片一方で、もし第2波が来たと。もう一度学校を、残念ながら休業せざるを得ないとなったとき、もしそのときに1人1台の端末が入荷をしてても、それでも通信の部分がないと実際にはオンライン授業は使えません。そうするとそこの部分のやっぱりお金がかかります。
GIGAスクールサポーターやICT支援員などにも、お金はかかります。
食事が取れない、食費にさえ、困る方々が出て来るかもしれません。
今厳しい思いをしておられる方々、市民生活をしてもそうですし、事業者としての未来も閉ざされようとしておられる方がおられるときに、そこに対する支援を届いてない方々に対する支援を、まずすべきだと考えます。
今はコロナ有事です。そうであれば、それなりの対応をする、そちらのほうにしっかり全力を注ぐことが大切です。
委員会のと気もお話しましたが、ここにおられる議員の皆さんは、それぞれの市民の方々からいろんなご相談があっていることだと思います。その中でもやっぱり厳しい状況は理解されていることだと思います。
東京都練馬区のとんかつ店で四月三十日夜、火災があり、東京五輪の聖火ランナーに選ばれていた店主の男性(54)が全身やけどで死亡した。警視庁によると、現場の状況から体に油をかぶったとみられる。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、店は四月中旬から営業を縮小していた。男性は「店を閉じる。もう駄目かもしれない」と、将来を悲観する言葉を周囲に漏らしていたという。
飯塚でも不幸にしてそんな方が出られるかもしれません。実際、私に相談されてきた方は、もうやってはいけないとして、このままの状態が続いて、それこそ本当にというときになったら、市役所の前で腹を切るよと言われました。
新しい体育館を使いたい、それは皆さん方も思っておられると思うんですが、それは平時での考えではないでしょうか。
有事の今、体育館よりもコロナ対策をしっかりやって欲しい。それに万が一のことがあっては困る。
体育館は今ではない、そう思っておられる市民の方々が多いのも現実であります。
市が、このまま体育館建設を進めると言う判断の大きな要因は、今やらないと、せっかく確保した補助金や有利な起債が使えないかもしれないという事です。
これに対し、非常時であり、延ばせないのかという質問に対して、市は、「県や市長会を通して、問い合わせ、要望をしたが、良い返事がもらえなかった」とのことでした。しかし、地元の国会議員や県会議員を通しての要望活動についてはなされていないようです。
日本全国、この厳しい状況の中で、財源を生み出すために、様々な工夫をされています。
また、県内でも大型の独自支援をいち早く発表した福岡市も、新年度事業でも、事業を⾒直し財源をコロナ対策に振り分けるなど⼯夫できることは沢⼭あるので全部やるとのことです。
この飯塚に、今の日本を代表する政治家がおられます。副総理兼財務担当大臣、この有事の際の補助金や起債のルールを変えるのに尽力して頂けるのに最適な方がおられるのです。
このようなときにこそ、地元自治体として、しっかり要望活動をすべきです。
それが実を結んだら、安心して体育館建設を延期できるだけでなく、同じような悩みを抱える日本全国の自治体にとっても、大きな成果となります。
国が気づいてないことを、しっかり現場の自治体が声を上げる、それが国を動かす力になるのではないでしょうか。
今は有事です。⾔わば、コロナとの戦争状態。
戦争の時であれば、それなりのお⾦の使い⽅、戦い⽅があります。
新型コロナとの戦争をまず⽣き抜くこと。これが⼀番⼤事。それまで全⼒で戦う。
国にも必要なことをしっかり申し述べ、市⺠の⽣命と財産を守る。それが飯塚市の最⼤のミッションです。
戦争の時であれば、それなりのお⾦の使い⽅、戦い⽅があります。
新型コロナとの戦争をまず⽣き抜くこと。これが⼀番⼤事。それまで全⼒で戦う。
国にも必要なことをしっかり申し述べ、市⺠の⽣命と財産を守る。それが飯塚市の最⼤のミッションです。
二兎を追う者は一兎をも得ずと言います。
まずは、コロナとの戦いに全力を尽くすべきです。
そして、コロナが収束し、改めて、大きく変わった環境の中で、どうすべきか、知恵を結集すべきではないでしょうか。
最悪に備えるのが行政・そして議会の仕事です。
その事を申し述べ、私の反対討論といたします。
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以上です。
今回も討論原稿作成のため完徹です。あ〜、疲れた。。。
今回、体育館建設だけでなく、もう1本コロナ対策の補正予算に関して討論をしています。
その件はまた別の機会に。