飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

白旗山メガソーラーについて考える。


以前も取り上げましたが、白旗山のメガソーラー計画について、請願が出され、現在市議会では市民文教委員会で審議されています。この白旗山のメガソーラー計画は、幸袋から相田にかけての広大な山、白旗山34haを切り開き、整地をした上で、その斜面に太陽光発電所を作ろうというものです。計画しているのは、大手住宅メーカーの一条工務店

太陽光発電所は、震災以降、爆発的に増えました。市内に置いても、そこかしこで見ることが出来ます。その太陽光発電所も、立地さえ問題なければ再生可能エネルギーとして歓迎すべきものだとは思います。

しかし、昨年の鬼怒川の決壊の際には、太陽光発電所のための造成が一因であるとも言われましたし、広島での土砂災害もあり、今回が山の斜面を大きく切り開いての計画であることから、周辺住民の方から、本当に大丈夫かとの声が上がり、市議会としてこのメガソーラーの計画に反対の意思表示をして欲しいとの請願となりました。

そりゃそうですよね。貴方の住んでいる住宅の裏に山があったとして、そこが大規模に切り開かれて、ソーラーパネルが敷き詰めれたら・・・近年の豪雨を考えると心配でならないという風になるのが自然でしょう。

しかし、法的に言うと、このメガソーラーの計画において、市条例では届出が必要なものの禁止する権限はありません。このメガソーラーの計画に必要なのは、森林法に定める林地開発の許可だけです。その林地開発の許可を出すか出さないか決定するのは、県知事。
現在ではその前段階として県の審議会での審査がなされています。

ただ、市は、この林地開発の許可に関して、申請後に意見書というかたちで市の考えを伝えることが出来ます。このメガソーラーについては、9月議会、12月議会と一般質問で取り上げられ、市長も市民の安全のために必要な意見を述べる旨発言されており、12月18日に提出した意見書においても、その市民の不安、議会での質疑等を含めて、しっかり書いて頂きました。

年末に行われた県の審議会での審査では、その意見書がかなり要約され一旦提出されたものの、意見書そのものが配布され、同時に審査された宗像市のメガソーラー計画と合わせて、審議会の下部組織である部会へと差し戻しされています。

市議会で行われた請願に対する審査は12月議会開会中の市民文教委員会と、昨日1月14日に行われた市民文教委員会の計2回。市民同様、その安全性を疑問視する声も上がっていますが、他方で、市の権限の限界もあり、苦慮しているのが正直な所です。

湯布院で有名な由布市は、このメガソーラーについて景観の面で規制するための条例を独自に制定しています。14日の審議では、執行部側としては独自条例の制定は困難と答弁されましたが、なんらかの策ができないか、しっかり考えなくてはなりません。
今後とも市民文教委員会には注目です。

森林開発の手続に関する詳細はコチラから

こんな事例もあるようです。ソーラーパネル崩壊 仙台市太白区で土砂崩れ。