飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

飯塚市役所新庁舎建設費、坪132万円。総支払額は129億4千万円!


今日の飯塚市議会、庁舎建設特別委員会が開催され、その中で、飯塚市役所の新庁舎に関する費用について資料が提出されました。写真はその一部、建設費に関する資料です。

最初、市側から提出された資料について説明。(1)設計の変更について(2)建設費用について(3)維持管理費用についての3点の資料が提出されおのおの説明がありました。


で、気になる建設費は?建設費の高騰ということで、基本計画段階の本体工事費57億2千万円から実施設計段階となり、71億5千万円と25%もの大幅増に。


利子込の総支払額は129億4千万円となりました(@_@)


この建設費の高騰、震災の復興、各地で行われている耐震補強や防災関係工事、そして東京オリンピックなどが原因と言われ、生コンや鉄骨などの資材、そして職人さんの労務費が大幅に高くなっています。


維持管理費用についても、現在の1億1千万円程度から1億5千万円程度へと増える見込みです。面積が現在の1.3倍強と大きくなっており、その分増加するようです。


どちらにしても市の財布が寒くなる話、果たして本当にこれだけの費用をかけて新庁舎を今つくらないといけないのか。気になって仕方が無い私は、先日の委員会で、千葉県木更津市が市役所新庁舎の建設を先延ばしにした事例を紹介して、飯塚も検討すべきと述べていました。


詳しくは次の記事( http://www.kensetsunews.com/?p=32420
)を読んでみて欲しいのですが、簡単に言うと木更津市は、建設費の高騰を受け、このまま新庁舎を建てるべきかどうか次の3つの方策を検討しました。
1,予定通り建てる。
2,東京オリンピック以降に時期をずらして建てる。
3,建物の規模を小さくして建てる。
で、3つを比較した結果、一番安価だと思われる2の時期をずらして建てることにしたそうです。市の試算だと、1の予定通りだと、総支払額(利子込)は当初予定されていたより約40億円増の150億7600万円、3の規模縮小だと、総支払額は、同じく約21億円増の131億2100万円。2の時期をずらして建てる案では、当初見込みに近く出来る可能性があること、その間に建設のための基金を積み増しできること(簡単に言うと貯金が出来る)というメリットがあり選択したそうです。


で、そんな事例もある中で、市は検討したのかどうか、またどう考えているのか確認すると、合併特例債を使いたいのでそうそう先送り出来ない、規模についても必要だと考えており見直さない、との事。



何とも素っ気ないお返事。ふ〜ん、お金あるんだね。とそこで終わっちゃいけませんよね。



気を取り直して確認すると、特例債を使うにしても、4年程度は先送り出来そうです。また、規模についても、筑穂庁舎や穂波庁舎が空いており、そこの有効利用や、設計思想の見直しで可能だと私は考えています。



質疑で取り上げた一つは、書庫。これは、書類の保管スペースですが、これこそデジタルの時代、紙ベースで保管する必要はありません。どうしても紙で保管する必要があっても他の庁舎や閉鎖になった公共施設で保管すれば良いのです。このスペースでもかなりの大きさ。こんな具合に色んな工夫をすれば、1階、2階と削っていけます。


そんなことしないよという市の姿勢ですが、それでも気になるのは市の財布の中。すっからかんになってもらうと困るのは市民です。そうならないように市も気をつけますが、その市の検討が妥当かどうかチェックするのは、私たち議会の大きな役割。


で、以前から言っているのは、中長期的な市の財政はダイジョウブですかと言うこと。
そこに対して、市は財政シミュレーション「財政見通し」を出しています。しかし、これができたのは一昨年の年末。そう、民主党政権から自民党政権へ変わる前後です。
あれから1年半経ち、色んな状況が変わってきています。当然、この「財政見通し」も見直すべき時期が来ているんですが・・・

再三、すぐに見直すべきと言っているのですが、市は重い腰を上げません。


今回の委員会でも、「財政見通し」の見直しは、建設費の予算計上に間に合うのかと聞くと、「できません」ときっぱり。ここは以前から市とはすれ違い。でも、齊藤市長は民間出身。このままでいいとは思っておられないとは信じたいのですが。。。


今日の質疑は、ほとんど私。行政のチェックという大きな役割を担う議会として、他の議員の方が、今日の議論をどう判断されるのか。ぜひ、しっかり考えて頂きたいと思います。