飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

費用弁償に2案。議会採決される。

今日の本会議で、議員が報酬と別にもらっている費用弁償についての2つの条例改正案が提案され、採決までなされました。代表者会議という非公式の場で非公開で議論をしたらしい(江口の会派は2人なので参加資格無し)のですが、まとまらずに、公明党民主党がそれぞれ改正案をだしたものです。
最初に、2人の提案者が提案理由の説明を行ったあと、同じ費用弁償に対する議案であるため、現状を大きく改正する案、費用弁償は本会議や委員会などに出席しても出さない=廃止という公明党の案に対する質疑採決から始まります。
この案は、本会議等への出席しても費用弁償はださないよという分かりやすい=複数の解釈の存在する余地のない議案であるためか、質疑はでませんでした。そして討論。
最初に、討論を行ったのは、名飯クラブの芳野潮議員。彼は市役所から一番遠い議員です。その芳野議員は、この費用弁償が「報酬との2重取り」との疑念をもたれ、他の議会で費用弁償の廃止に踏み切った事例が多いことなどをあげ、飯塚市議会もそのような疑念をもたれないようにすべきだと賛成討論。反対討論があるかと思えばそれはなく、次には共産党の楡井議員が同様に考えると賛成討論。更に、公明党の人見議員が、この費用弁償は本来これだけで考えるべきではなく、既に改正となった日割りの問題、そして報酬、政務調査費議員定数、表彰、政治倫理条例など議会改革の一環として話すべきだと述べながら素晴らしい賛成討論を行われました。
そして採決に。起立採決で行われたのですが、残念ながら少数否決。賛成したのは、公明党の4人、名飯クラブの4人、政和クラブの3人、共産党の2人、そして私たち未来の2人の15人でした。
その後、もう一つの案が質疑に。この案は、委員会などに出席したときに、費用が発生したら、1kmあたり37円を支給する、これに寄りがたい場合は、鉄道賃もしくは乗合自動車の運賃を支払うというもの。
新聞では、実費と表現されたりしたこの案ですが、現実には実費とは違います。提案者(道祖満議員)に実際はどう運用するのか、と兼本議員が質問したら、「最初に議員には、何を使って会議に出席するのか届け出をしてもらい、それにあわせて支払う。」と言われました。でも、条例案には、そのような届け出については明記されていません。解釈によっては、歩いてくるとき、バスに乗るとき、タクシーに乗るときと場面は様々になり、それぞれに対して、きとんと対応した費用を支払う必要があるとも読めます。このようにいくつかの解釈が出てくるような条例案は基本的に、まずいのです。私も、役所時代にそう教えられましたし、その通りと考えています。
しかし、この点について「おかしいのでは?」との質問したら、道祖議員は「それは解釈の違いです。」との答え。この段階で、私は賛成することを諦めました。
そして、討論。賛成討論はなし。反対討論は、公明党の人見議員と私。私は、「今回、2つの議案が出て議会の場で議論できるようになったことは歓迎することだ。しかし、今回の条例案は2つの解釈が存在することを考えると容認できない。また、先ほど人見議員が議会改革について順次述べられたことに大いに賛成する。また議会改革には、議会そのものの審議の形態、議会の公開のありかたなど他にも多くの問題が存在する。ぜひそのことを審議する議会でありたい」といった趣旨の反対討論を行いました。採決になると、こちらは、賛成18名で賛成多数で可決です。賛成者は、さっき反対した方々。
同じ賛成するのでも、きちんと理論を述べてからやって欲しかったですね。まだまだ議論にはほど遠いイイヅカ市議会。議会改革とは議論する議会になることにつきるのではないでしょうか。
そのためにも、議論の見える化が必要です。