飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

100条委員会、時間切れで調査終了するも指摘事項多数!

今日は、9時から100条委員会こと新体育館移動式観覧席の入札に係る官製談合等調査特別委員会の懇談会。その中でまずは告発の議案について協議。その協議終了後、11時10分より委員会が開催されました。2月9日の最初の委員会から数えて、今日で10回目の開催です。

 

委員会を開会直後に、懇談会で協議した先日不出頭だった坂平議員の告発について諮り、採決の結果、賛成多数で可決。委員会提出議案として決定しました。

この坂平議員の出頭拒否については、3月8日の委員会での証人喚問の際におきました。
この経緯は3月8日のブログで書いていますので良ければご一読下さい。

eguchi.hatenablog.jp

 

そして、3月10日の委員会で告発を決定。

eguchi.hatenablog.jp

 

この告発については、明日の本会議に委員会提出議案として提出されます。
まずは、9時半からの議会運営委員会で取り扱いを決定、10時からの本会議の日程に追加されます。どうやら各常任委員会・予算特別委員会の委員長報告・質疑・討論・採決の後になる模様です。
本会議では、松延委員長が議案の提案理由の説明を行い、質疑・討論・採決となります。
可決されると、その後、告発状を作成し、議長名で検察庁へ提出、告発となる見込みです。

 

今日の委員会に話を戻すと、この告発の議案を決定した後、2月17日に証人としてお呼びした(株)S・Yの坂平由美氏について川上委員から証言拒否で告発すべきと動議がありましたが、こちらは賛成少数で否決となりました。

 

次に、私から「2月9日から本日までという短い期間しか調査できなかったが、短い期間の調査の中でも、様々な問題点が浮き上がってきた。」として以下の9点を指摘しました。

 

  1. 令和4年2月26日の会食時において官製談合があった事実は認められなかったが、東証人・原田証人とも同席した女性について名前を知らないと証言しているが、認めがたい。また坂平末雄氏も証人としての出頭を拒否されており、真相究明までは至っていないと言わざるを得ないため更なる調査が必要である。

  2. 今回この会食のみを理由として戒告処分がなされているが、十分な調査がなされたのか疑義も生じている。その点を確認すると共に、市職員と指名業者等との関わり方については、コンプライアンスを徹底すべきである。

  3. 今回、市長に対し、調査に必要な記録の提出を4件求めたが、その全てが拒否された。そのうち1件のみを声明の要求をおこなっているが、他の3件については時間的制約から声明の要求を行わなかったに過ぎない。市長は議会の調査に対し、もっと積極的に協力すべきである。

  4. 新体育館移動式観覧席の入札については、市議会に対し、移動式観覧席が本体工事から外れて備品となった際に十分な説明がされていなかったことが官製談合等の疑惑につながっていることから、今後は、今回のような大型案件に関わらず、丁寧な説明をすべきである。

  5. 今回、移動式観覧席が本体工事から外れて備品として発注されているが、その際に費用面の検討がなされていないことが判明している。同じメーカーの製品を採用するのであれば一括して発注する方が安価に調達できるであろうことは容易に想像でき、今回別々に発注したことによって市が損害を被っていないか調査し、改善すべきである。

  6. 今回の移動式観覧席の発注において、市側はコトブキシーティング以外の会社の製品によって同等品での応札が可能であったと強弁しているが、その主張はなんら証拠書類に基づくものではなく、また契約課の確認作業も事実上なされていないと指摘せざるを得ない。また、仕様書作成にあたりコトブキシーティングと綿密な打ち合わせをしていること、愛知社の発言やトータルオフィスの回答からも同等品は事実上なかったことは推察できる。この状況で公平公正な競争がなされたのか疑わざるを得ない。その点、調査の上、早急に改善すべきである。

  7. 今回、「移動式観覧席が本体工事から外れて備品となった経過が分かる資料一式」、「カタログ・メーカーとのやりとり」、「市役所内部のやりとり」等について資料を要求したが、記録していないので提出できないとのことだった。このような状況は情報公開条例の理念に反するものであり、業務が正しく行われたかの確認ができない。本件以外も含め、市全体の情報の作成管理について改善すべきである。

  8. 今回、移動式観覧席の入札に応札した会社の中で、業務遂行能力に疑義が生じた会社がある。また、経緯を聞く中で不自然なことも出てきている。今回の入札が本当に公平・公正な競争を確保した上で行われたか、再度調査し、改善すべきである。

  9. 今回、移動式観覧席の入札については、物品の指名業者のうち。第一希望を事務用品とし、その中で事務用家具を取り扱い品目としている全社を指名したと言うが、今回応札できた3社のうち2社は、市との取引実績が僅かかゼロである。他自治体では、取引実績に応じて、入札参加資格を決めている自治体や、複数品目を指名している自治体もあり、制度自体を再検討すべきである。

以上の9点を指摘としたのち、「今議会の会期が明日までであり、それ以降に本会議を開く予定もないことから、断腸の思いではあるが、本特別委員会としては、実質審議を終了すべき」と発言。続いて川上委員も指摘事項を述べた後、実質審議の終了について採決を行った結果、賛成多数で実質審議を終了することとなりました。

 

その後、昼休憩に入った後、まずは懇談会で委員長報告及び調査報告書を協議、その後、委員会で正式に決定しました。これで、100条委員会こと新体育館移動式観覧席の入札に係る官製談合等調査特別委員会はお役御免。最後に調査の終了を諮り、こちらも賛成多数で可決、委員会を閉会しました。

 

明日の本会議で、告発の議決、調査終了の議決を経て、現在の100条委員会は解散となりますが、問題点は残っています。改選後の議会でもしっかり考えて頂きたいと強く思います。