今日から令和2年度第1回定例会(通称3月議会)が始まりました!
3月19日までの約1ヶ月間で、施政方針に対する代表質問や、一般質問、令和2年度当初予算をはじめとする各議案に関する委員会審査を経て、19日の最終日には本会議で各委員会の委員長報告・質疑・討論・採決などが行われます。
今回の議会へ提案される議案等は、令和元年度補正予算議案4件、令和2年度当初予算議案16件、条例議案15件、人事議案5件、その他の議案11件、報告5件です。
令和2年度の全会計の予算総額は、約1300億円!
巨額に上る来年度予算はどうなのか。飯塚市はどう変わろうとしているのか。
ぜひ、議会へその議論を見に来られてください。
来週月曜から始まる代表質問・一般質問を含め、本会議や委員会は、10時開会。
本会議場には、通常の傍聴席の他、小さいお子様を連れてこられても安心の親子席(コスモスコモンにあるような防音の部屋)もあります。
ネット中継も良いですが、全体が見渡せる臨場感は、実際の議場だけでしか感じられません。
市長始め執行部の方、また私たち議員がどのような表情で臨んでいるのか、質問によっても大きく変わります。
ぜひ、その様子を実際の議場、委員会室でご覧になりませんか。
日程は以下の通りです。
日程
2月25日(火) 本会議(不祥事に関する報告、行政報告、委員会中間報告・懲罰委委員長報告、施政方針演説、予算特別委設置等)
3月 2日(月) 本会議(代表質問)
3月 3日(火) 本会議(一般質問)
3月 4日(水) 本会議(一般質問)
3月 5日(木) 本会議(一般質問、議案質疑・委員会付託)
3月 6日(金) 経済建設委員会・福祉文教委員会
3月 9日(月) 総務委員会・協働環境委員会
3月11日(水) 予算特別委員会
3月13日(金) 予算特別委員会
3月16日(月) 予算特別委員会
3月19日(木) 本会議最終日(各委員長報告・質疑討論採決、諸報告等)
また、代表質問・一般質問の順番ならびに一般質問の質問事項については以下の通りです。
【代表質問質問順】
3月2日(月)
1)公明党 守光博正
2)国民民主党 佐藤清和
3)いつか会 永末雄大
【一般質問質問順及び質問事項】
3月3日(火)
1)吉松信之
1 防災について
2)道祖満
1 産業用太陽光発電の稼働状況について
2 ふくおか県央環境広域施設組合に関連して
3)吉田健一
1 交通対策について
2 生活環境問題について
3 浸水対策の進捗状況について
4)兼本芳雄
1 食品ロス削減について
2 フードバンク団体との連携について
5)深町善文
1 ギャンブル依存症について
3月4日(水)
6)光根正宣
1 防災・減災について
7)金子加代
1 きめこまやかな母子保健計画について
2 メガソーラー乱開発による白旗山周辺の安全対策について
8)川上直喜
1 片峯市長の施政方針について
2 白旗山メガソーラー乱開発について
9)奥山亮一
1 マイナンバーカードの登録について
2 新生児聴覚検査について
10)土居幸則
1 骨髄バンク事業について
3月5日(木)
11)江口徹
1 災害対策について
2 市場の移転について
12)田中裕二
1 定住人口増加策について
私は、3月5日10時から一般質問を行います。
今回は、災害対策についてと卸売市場の移転についての2題。
お時間許せば議場へ!
代表質問の質問事項一覧はコチラから
→ https://www.city.iizuka.lg.jp/giji/shise/gikai/documents/20200221daihyousitumon-01.pdf
一般質問の質問事項一覧はコチラから
→ https://www.city.iizuka.lg.jp/giji/shise/gikai/documents/20200221ippannsitumon-01.pdf
また、ネット中継はコチラからどうぞ♪
→ https://www.youtube.com/channel/UCImEooMJx19ogKr5TsEkocw
【新型コロナウィルス おやっと思っても、病院に行く前に必ず電話してから!】
今日は、私の所属する市議会協働環境委員会が開かれました。議題はふたつ。
一つは、公共交通・お出かけ支援について。
もう一つは、健康づくりについて。
10時からの会議は、2時あたりまで「公共交通・お出かけ支援について」を行い、それ以降は「健康づくりについて」。
午後2時あたりからの「健康づくりについて」の会議の冒頭で、新型コロナウィルス対策はどうなっているのかを含め、数点お聞きしました。
いの一番に皆さんに知って頂きたいのは、もし、新型コロナウィルスを疑っても、病院に行く前に必ず電話して下さい!!ということ。
というのは、全ての医療機関で新型コロナウィルスの検査ができるわけでもありませんし、病院には、抵抗力が弱い病気の方が多くおられます。その中に、もし、感染したヒトが普通に混じってしまったら・・・ クルーズ船での感染者が10人を超えたように感染が広がることが容易に予想されますし、何よりクルーズ船より抵抗力の弱い病気の方が多い病院では重症な人も出てくることが予想されます。
なので、医療機関に行く前に、必ず連絡してから行かれて下さいね。
以下は、その点を含めて新型コロナウィルスに関してお聞きしたことです。
まず、市としての対応についてお聞きしました。
市としては、1月29日に新型コロナウィルス対策室を設置、翌30日に対策会議を行った。本部長は市長、対策室のトップは保健部門を持つ市民協働部長、現在においては、各種の準備をしながら、動向を注視しているところだそうです。
で、次にお聞きしたのは、その対応を知って頂くための行動はということ。
この点については、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)についてと言うページをホームページにアップした他、SNSなどでお知らせしているという事でした。
市のホームページについてはコチラから。
https://www.city.iizuka.lg.jp/hoken-c/coronavirus.html
また、SNSでは、フェイスブック・ツイッター・LINEの公式アカウントから、以下のようなメッセージが発信されています。
【新型コロナウィルス感染症(新型肺炎)に注意しましょう!】
新型コロナウィルスに関連した感染症が、中国だけでなく日本でも確認されています。咳エチケットやマスクの着用、手洗いなどを徹底し、ウィルスの感染を防ぎましょう。
「中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(令和2年1月28日版)」(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09159.html
「新型コロナウィルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~」(首相官邸HP)
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
次には、病院等の対応について。
実は、昨日、次のようなニュースが流れていました。
《新型ウイルス検査対象外で戸惑い》
【02月05日 15時53分 NHK】
新型コロナウイルスへの感染の可能性があるとして、京都市の医療機関が市に患者の検体検査を依頼したところ、国が定める対象ではないとして、検査を断られるケースが出ていて、医療機関からは、戸惑いの声があがっています。
京都市の診療所によりますと、3日、中国の江西省や上海に2週間余り滞在し、帰国した男性が39度の熱とのどの痛みなどを訴えて受診に訪れたということです。
男性に肺炎の症状はみられませんでしたが、インフルエンザの症状とも異なっていたことなどから、医師は男性が新型コロナウイルスに感染している可能性があるとして京都市に検体検査の実施を相談したということです。
これに対し、京都市からは男性は中国・湖北省への滞在歴などがなく、国が定めた基準では、検査対象にあたらないとして、対応を断られたということです。
男性はその後熱は下がったもののせきなどの症状が出たため、自宅で療養してもらい、経過をみているということです。
診療所の院長は、「自覚症状がない患者からもコロナウイルスは検出されており、湖北省と接点がないと検査しないことに疑問を感じる。医師が検査を必要だと判断したケースには柔軟に対応してほしいし、医療機関としても、現状ではどうすればいいか分からない」と戸惑いの声をあげています。
検査対象の基準について、厚生労働省は、発熱やせきなどの症状があり、湖北省に渡航歴があるか、症状のある湖北省に滞在した人と濃厚接触をした人などとし、4日、全国の自治体に通知しています。
京都市健康安全課は、「検査には長い時間がかかり、国の基準以外にも検査対象を拡大してしまうと、際限がなくなり、より優先すべき疑わしい事例の検査に時間がかかるなど混乱してしまう。限られた機材と人材の中ではすべてに対応するのは難しい」とコメントしています。
で、このようなことは知っているかと聞いたら、よく知らないとのこと。
もし、飯塚市でも、心配な方が病院に行っても、検査されなかったら、病院も行かれた患者さん?も困りますよね。
病院側が困惑することがないように、あらかじめ対応がどうなるのか確認し、病院側へ伝えること、またそういったことが無いように、医療機関が検査の必要があると判断したケースについては、ちゃんと対応するように体制を変更すべきと国県へ伝えることを求めました。
また、市のホームページを見ると、
「新型コロナウイルス感染症かな?」と思ったら
という欄に次のようにあります。
武漢市から帰国・入国される方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合や解熱剤などの薬剤を使用している場合には、検疫所で必ず申し出てください。また、国内で症状が現れた場合は、マスクを着用するなどし、あらかじめ医療機関に連絡の上速やかに医療機関を受診していただきますよう、御協力をお願いします。なお、受診に当たっては、武漢市の滞在歴があることを申告してください。
これでは、武漢へ言ったことのある人だけが対象ですし、どこの医療機関に行ったら良いのかわかりません。また、「あらかじめ医療機関に連絡の上」とは書いてありますが、目立ちません!
これじゃあ、気になる人は普通に病院に行くのではないでしょうか。
ヒトからヒトへの感染が現実のものとなった現在、感染拡大を防ぐためには、医療機関に行く前に、「かならず!連絡してから行くように、それも医療機関が受診して下さい」と言われてから受診するように、ホームページでもはっきりと分かりやすく!書くように求めました。
気になる皆様も、病院に行こうとする前に、まず病院に電話して、これこれこんな感じですけど受診した方が良いかどうか確認してから行動下さい。
公共交通についてもたっぷり議論しましたが、それはまた後日。
平成30年度の飯塚市の児童虐待相談件数は1,149件。前年度と比べ8割増で過去最多
令和元年度児童虐待に関する報告書が、アップされています。
これは、飯塚市の子どもをみんなで守る条例第28条の規定に基づき、飯塚市における児童虐待の発生状況、通告の状況、児童虐待に係る市の施策の実施状況等について年度毎に取りまとめ、市議会へ報告するとともに、公表するものです。
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平成30年度の児童虐待相談件数は1,149件(50世帯)で、前年度の631件(35世帯)と比べ518件(15世帯)82.1%(42.9%)増加し、過去最多となりました。
虐待相談の経路は、学校が14世帯で最も多く、全体の28.0%を占めています。また、虐待の種別は身体的虐待が22世帯で最も多く、全体の44.0%を占めています。
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これは、報告書の一部。これから毎年まとめて報告公表されます。これも条例制定の目的の一つです。
この年次報告が児童虐待防止の取り組みと共にしっかり詳しくなっていくことを期待しています。まずは第一歩ですね。
ちなみに制度化の際に参考にしたのは、佐倉市の同じような冊子「児童虐待防止活動のまとめ」下のURLは29年度のまとめです。コチラも参考になれば幸いです。
http://www.city.sakura.lg.jp/…/co…/0000004/4627/29matome.pdf
締切間近! 飯塚市子ども・子育て支援事業計画(原案)市民意見を募集中!
これは、令和2年4月から5年間にわたって、飯塚市の0歳から18歳までの子どもやすべての子育て家庭を支援することができるよう、待機児童解消や学童保育、児童虐待の防止、障がい児などの支援、幼児教育・保育の質の向上に対する取り組みなど飯塚市で実施している子育て支援に関する様々な事業を掲載している計画で、今年度の子ども子育て会議で検討されてきたモノです。
市のホームページにもアップされていますが、ファイルが複数に分かれています。したのファイルはそれらを一つのファイルにまとめたモノです。参考になれば幸いです。
● FAX:0948-21-9508
【意見提出にあたっての注意点】
電話や来庁による口頭での申し出は受付けしません。
「えぐマガ」vol.447 2019年12月24日号
委員長報告・質疑討論採決の様子のYouTubeは、こちらからどうぞ。
こんにちは、飯塚市議会の江口徹です。名刺交換させて頂いた方やご希望頂いた方などに不定期ですが、えぐち徹のメールマガジン「えぐマガ」をお届けさせて頂いています。
Q5 委員会審議の中で、青果の卸売会社であるファーマインド新筑豊青果株式会社より、要請書が提出されています。この要請書では、今までの経過を紹介した上で、「しかしながら、卸売市場を取り巻く事業環境は、移転計画が始まった2017年当時の予測を遥かに超え、急速に厳しさを増す事態となっております。」として、いくつかの環境の変化を述べた上で、「このような急激な環境変化に直面する中で、今の市場機能の延長線上だけで想定してきた現行の基本設計では、確実に淘汰され、多額の市税を投入した市場設備そのものが、負の遺産になることは容易に想像いただけるものと思います。」と書かれています。
この「今の市場機能の延長線上だけで想定してきた現行の基本設計では、確実に淘汰され、多額の市税を投入した市場設備そのものが、負の遺産になることは容易に想像いただけるものと思います。」という点について、これはどのようなことなのか、市側の考えや、市場側の考えを確認する質疑はあったのか、お答え下さい。
A5 そのような質疑はあっていません。
Q6 要請書では、現行の基本設計では多額の市税を投入した市場設備そのものが負の遺産になることが容易に想像頂けるものと思いますと、現行の基本設計にだめ出しをした上で、会社としての打開策として4点を示されました。
その上で、「係る状況の下、現計画案で実施設計が進み、結果として今後の市場運営ができないと判断した暁には、弊社と致しましては移転市場への入場が困難となります。」と述べられています。
この部分に関して、これはどのようなことなのか、市側の考えや、市場側の考えを確認する質疑はあったのか、お答え下さい。
A7 そのような質疑はあっていません。
以上のような質疑の後、採決となりました。
今回の契約の締結により、卸売市場の移転事業は、引き返せなくなるところまで来てしまいます。
しかし、先ほどの委員長報告と質疑にあったように、審査要望した1点目の「選定過程が妥当であったか確認して頂きたい」と言う点に関し、今回の議案の相手方である株式会社サンコービルド筑豊支店よりも、安価であった大和ハウス工業株式会社福岡支店の提案金額がいくらであったのかは確認されず、この金額差を埋めるだけの理由があるか確認する質疑もあっておりません。
6月議会での予算増額に対する反対討論でも申しましたが、「事業計画のない融資申し込みは断る」金融業界では当たり前であります。
さらに、卸売会社からは警鐘が鳴らされています。環境が大きく変わったんだ、このままではムリだ。このまま進むなら私たちは移転しないかもしれないと言われているのです。
そして、改めて、大きく変わった環境の中で、どうすべきか、知恵を結集すべきではないでしょうか。
私は心配のしすぎなのでしょうか。
「ここまでやってきたのにいまさら」ではなく、「まだ立ち止まって考える機会があるのだから」と考えて頂きたい。そのことを申し述べ、私の反対討論といたします。
議会基本条例、まだまだ審議中!
今日の本会議最終日、午後1時から道祖議員提案、佐藤議員・田中武春議員賛成者で提出された議会基本条例の審議が始まりましたが、まだまだ絶賛審議中!
とはいえ、今はちょっと休憩。
簡単に経過を言うと、まず最初は道祖議員の提案理由説明。
それが終わって議案の取り扱いの採決が行われました。
この議案は、議会の最高規範となる言わば、「議会の憲法」のようなものであることから、私は、今日の本会議一日で結論を出すのではなく、どこかの委員会に付託して(一旦任せること)、議論すべきとしましたが、残念ながら、付託省略を選んだ議員の方が多く、委員会付託は❌。
続いて、提案議員に対する質疑が、最初は金子議員から、続いて川上議員、永末議員、そして私、さらに小幡議員、また川上議員と繰り広げられて、今に至ります。
この中で、私の方から審議を深めるために、提案者に他自治体議会の条例と今回提案の条例の比較表を提出するように求めましたが、提案者はないと!
それならと私が作った比較資料や議会基本条例について書かれている資料を提出したいと申し述べましたが、議長はそれを不許可に!
そりゃおかしいでしょと正式に資料提出の動議(申し出)を出しましたが、これも賛成少数で否決される1幕もありました。
議会が資料提出を拒むとは、議会の自殺に近い行為です。
他にもえっ!と思うような点もいっぱい。
そんなこんなで、今は休憩。
もうしばらくしたら、再開となるでしょう。
もうしばらく、議会にお付き合い頂き、ネット中継をご覧頂くか、議場へおいでください!
ネット中継はコチラからどうぞ!
市場そのものが負の遺産になる? 弊社として移転市場への入場が困難に?
今日の総務委員会では、卸売市場の工事契約議案も審議に。
この審議の中で、6月議会の中で早期に議会に示すと答弁していた事業計画が未だにできていないこと、使用料の合意もなされていないことが分かりました。
さらに、青果の卸売会社側から市長へあてた要請書が出されていたことが分かりました。
その中には、「今の市場機能の延長線上だけで想定してきた現行の基本設計では、確実に淘汰され、多額の市税を投入した市場設備そのものが、負の遺産になることは容易に想像いただけるものと思います。」、「係る状況の下、現計画案で実施設計が進み、結果として今後の市場運営ができないと判断した暁には、弊社と致しましては移転市場への入場が困難となります。」との文言も。
この要請書は、極めて重要な文書です。
卸売会社として、「現在の設計ではダメだ。負の遺産になる」「このままで進むなら市場の建物ができても、私たちはその市場に入らない」ということ。
私や福永議員の懸念が、まさに現実のものになる恐れがあることが分かりました。
約35億円使って市場を造ったは良いけど、ムダなモノになりかねないのです。
こんな要請書を出されているのに、市側は、工事契約議案を提出し、今日の総務委員会では全会一致で可決。
私は隣で開催されていた協働環境委員会に出席していたので、今、YouTubeで確認したばかり。
これが、明後日の本会議でも可決となると、現在、仮契約となっている31億円の工事契約が有効なものとなり、市は、工事を請け負う会社に、工事を発注する義務・代金を支払う義務が発生してしまいます。
途中で、や〜めたなんてしたら、当然ながら違約金が発生するでしょう。
そんなおそれがあるのに・・・
あ〜あ、なんなんだろ。力が抜けてしまいます。
市場の移転が不要とは思っていません。
35億近く使う大型事業だからこそ、なおさらのこと、きちんと関係者と使用料を含めた全ての費用について、さらにどんな建物になるのか、どんな使い方ができるのかなど全てのことを関係者ときちんと合意して、それを文書にする。その作業が終わっていない中での工事へのゴーサインは出せません。
また、それらや市としての資金計画などを含む事業計画が出され、それが妥当なモノかどうか、しっかり確認できてからでないと、工事へのゴーサインは出せないと思っています。
あなたが家を買うときのことを考えて見て下さい。
どんなおおよその図面しかなく、自分がどれだけ払うことになるか分からない中で建築会社と契約しますか?
あなたが、ビルのオーナーとして、そのビルが老朽化したとしましょう。建て替えようかなと思っても、ビルを借りているお客様が、建て替えた後のビルに入るかどうか分からない中で、建替の工事を始めますか?
それも、特殊なビルで、今入っているお客様が建替後に入らなかったら誰が借りてくれるか非常に不安だったらどうします?
私は心配のしすぎなんでしょうか。
以下にその要請書写真と文面を紹介します。
飯塚市地方卸売市場移転における要請書
拝啓時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
標記の件、2019年11月6日に飯塚市都市施設整備推進室(以下都市施設整備推進室)から、新市場移転後の施設使用料についてたたき台となる金額を提示いただきました。
実施設計・施工業者の決定においてプロポーサルの手法を採用したことで金額が低減できたとも伺っており、弊社の負担能力に応じた使用料を継続協議していくことになりました。
一方で、プロポーサルの根幹となっている基本設計に至った経緯を振り返りますと、2017年末に移転計画が始まって後、弊社を含む市場関係者(ファーマインド新筑豊青果株式会社、新筑豊青果商業協同組合、関連店舗組合、株式会社飯塚花市場、飯塚花商組合、飯塚花き園芸組合。以下市場関係者)と都市施設整備推進室との間で、要望についての協議を重ねてまいりました。また、2018年秋口からは、設計事業者である東畑設計事務所も交えての協議となりました。そして、2019年5月14日に市場関係者に対して基本設計図面のお披露目があり、続いて2019年6月21日には、当初の建設予算が約41億円程度まで膨らんだ旨の報告があり、2019年7月2日の市議会総務委員会に「議案97号令和元年度飯塚市地方卸売市場事業特別会計補正予算」が上程され、承認可決となりました。
しかしながら、卸売市場を取り巻く事業環境は、移転計画が始まった2017年当時の予測を遥かに超え、急速に厳しさを増す事態となっております。
2017年は秋口から始まったレタス・キャベツ等の野菜高騰の効果もあり、非常に好調な業績で着地することができましたが、2018年はその反動と思われる急激な取扱数量の落ち込み、また2019年になると数量と単価が両方とも前期割れするなど、従来にはありえなかった現象が発生するようになっています。これは弊社のみならず、全国の公設市場全てで起きている事実です。
この背景には、少子高齢化の進行、農業者人口の減少などの従来から続く社会的動態変化の他、情報・物流双方での技術革新(ICT、コールドチェーンなど)の成熟が進み、市場経由外で消費者に届く手段が増えたこと、すなわち流通構造そのものの変化が着実に進行しており、それが2017年の野菜高騰のあおりを受けて、業務需要を中心に2018年、一気にブレイクスルーしたものと考えております。
また、検討すべき環境要因も2017年以降で急増しております。事例をあげますと、農協改革、卸売市場法改正、ドライバー不足(物流コスト高騰)、働き方改革、TPP、日米貿易協定、消費税増税、HACCP(の考え方を取り入れた衛生管理)義務化、等々はここ直近で起きた動きです。
このような急激な環境変化に直面する中で、今の市場機能の延長線上だけで想定してきた現行の基本設計では、確実に淘汰され、多額の市税を投入した市場設備そのものが、負の遺産になることは容易に想像いただけるものと思います。ただし、飯塚市民の皆様への食糧供給基地として、筑豊地域唯一の卸売市場たる弊社の必要性は我々も十分理解しており、親会社たる株式会社ファーマインドとも様々な可能性を検討した結果、以下の方策を検討しております。
①従来の市場機能(セリ場)とともに、大手量販店の物流センターに伍する機能、例えばドッグシェルターを複数完備した完全コールドチェーン対応の密閉型構造を別棟として併設する。
②環境変化により、青果市場に求められる役割が原体販売に留まらなくなっており、一次加工やリパック等々の要望に応じることで、付加価値も提供できる機能を具備する。
③取扱数量の減少により従来の市場機能は将来的に赤字が見込まれるが、鮮度の高い青果を大消費地に大量輸送するなど、高機能化した施設を活用した方策で利益率向上を図り、その利益で将来的に補填する。
④大消費地への販促や大量輸送については、株式会社ファーマインドグループとの協力やネットワークを活用する。
以上が、生き残りを掛けて様々な可能性を検証した、我々の現状の見解でございます。
係る状況の下、現計画案で実施設計が進み、結果として今後の市場運営ができないと判断した暁には、弊社と致しましては移転市場への入場が困難となります。従いまして以下の機会をいただきたくお願い致します。
1.上記の方策の実現に向けて、株式会社ファーマインドグループの担当者および設計専門家と実施設計・施行業者との間で、折り合える点を協議する機会
2.担当者間で解決が難しい局面においては、どのような方法があるかも含め、飯塚市長と株式会社ファーマインドの代表者との間で解決策を協議する機会.飯塚市長におかれましては上記背景をご賢察の上、上記の機会を要請致します。