明日は、9月議会の最終日。
明日、9月25日の本会議では、まず、各委員長報告とその報告に対する質疑・討論・採決が行われます。
9月議会は決算審査もありますので、常任委員会の委員長報告だけでなく、決算特別委員会の委員長報告も。
この中で、令和元年度の各会計の決算の認定議案が審議されます。
その後は、人権擁護委員の人事議案の説明・質疑・採決、議員提出議案の意見書や条例案についての質疑・討論・採決、市営住宅の滞納に関する訴訟や和解、交通事故に関する報告等ののち、署名議員の指名、そして閉会となります。
時間としては、まず9時半からは意見書の取り扱い等に関する協議のための議会運営委員会。
その後、いつものように本会議が10時開会の予定です。
ネット中継はコチラからどうぞ。
https://www.youtube.com/channel/UCImEooMJx19ogKr5TsEkocw
で、これからが今日の本題。次亜塩素酸水について。
今回の議会の中で、市は、次亜塩素酸水の噴霧を行う方針だと明言しました。
この次亜塩素酸水は、新型コロナウイルス感染症が広がる中で、消毒用アルコールが品薄になった中でどうしよう?と考えた中で急遽、使うようになったモノです。
しかし、5月後半に空間噴霧は危険だと言う報道があり、それを受けて保護者や先生方からの心配する声があがり、噴霧については一旦ストップとなりました。
その後も、市は、なんとか使いたいという方向だったので、イヤおかしいでしょ。
安全性・有効性が確認できるまでは使っちゃいかんでしょと6月議会の一般質問を皮切りに委員会でも取り上げて言ってきました。
そして、市も、安全性・有効性が確認できるまでは、次亜塩素酸水の噴霧は行いませんと8月5日の委員会で認めざるを得ませんました。
当たり前の話ですよね。
ところが、その次亜塩素酸水の空間噴霧について、今回の一般質問の中で、市は無人の時に行う方針だと明言しました。
そして、空間噴霧をするとドアノブなどを拭かなくて良くなるとも。
えっ!有効性安全性確認できたのか?と聞いたら、なんとびっくり!
噴霧が安全・有効であることはメーカー側が言っているからというだけ。
公的機関での証明があるか?と聞いたら、それはどこも証明できていないと言うんです。
それなのに使うのってマジですか???って感じです。
この新型コロナウイルス感染症、ホントに分からないことだらけなので、国は専門家会議に意見を聴きながら、対処を考えましたよね。
3月から4月にかけて、尾身さんの記者会見を何度見たことか。。。
YouTubeより(8月の記者会見の模様です https://youtu.be/DK8mfCMMpfM )
それらの専門家の話を聞いて対処方針を決めてきたので、今のちょっと落ち着いた状況があるのでは無いでしょうか。
それだけ、専門家の話って重要ですよね。
実は、その専門家会議に相当するモノとして、飯塚市は、飯塚市立病院管理者 武冨章氏、 松浦医院院長 松浦尚志氏、飯塚病院 感染症科部長 的野 多加志氏の3名の医師を行政アドバイザーとして任命しました。
しかし、次亜塩素酸水を消毒用アルコールの代わりに使おうと決めたとき、次亜塩素酸水の生成器と噴霧器459台(約2580万円)を買うときには、その行政アドバイザーに意見を求めていないんです。
「いや、話聞かなきゃいけないでしょ」と6月議会で質問して、やっと6月30日に行政アドバイザー会議がありました。
その中で、「次亜塩素酸水の有効性と安全性について」のみなさんの意見は、次の通りです。
1 空間除菌は意味がない。
2 次亜塩素酸水を、ドアノブやトイレのドアなど共用部分で使うことは良いと思うが、噴霧するという使い方は国も良いと言ってない。有効であれば全国の医療機関で使われている。現在、 医療機関で使用されておらず、国の安全性も確立されていない状況なので賛同しかねる。
3 次亜塩素酸水は、「野菜を洗う」ということが認められており、それ以外に認可がなかったものを今検証している。
4 拭き掃除に使う場合は、「汚れをあらかじめ拭いた上に、ひたひたにした状況でさらに拭きとるほどの量を使わないと効果がない」という検証結果が出ている。
5 地面を消毒する場合は、汚れを1回全部掃除し、そのあとに液でひたひたにすれば多少は効果 があるかもしれないということで、ほとんど効果は期待できないと思う。そもそも大前提として、原則床の消毒は感染対策として大きな意味をなさない。
6 噴霧に関しても、十分に浸してやっと効果があるようなものを、ミストで噴霧して効果があるか疑問であり、今後も効果があるというデータは出てこないであろう。健康被害の懸念もあり、個人的には噴霧はしないほうが良いと思う。
7 今回、アルコールが手に入らないことから議論となっている。界面活性剤が入っているもので ウイルスは十分に不活化する。固形石けんで十分である。アルコールや固形石けんを学校に配ることで十分であり、さらに感染対策を検討するのであれば、ペーパータオルを各学校に配ったほうが良い。
【第1回行政アドバイザー会議助言・提言等まとめ】
→ https://www.city.iizuka.lg.jp/jyohokoho/coronavirus/documents/21adviser.pdf
専門家の方々の意見は、以上のように、否定的です。
学校を担当する文科省も、保育園を担当する厚労省も、当たり前の基本の消毒作業をして下さいと言ってるだけ。
次亜塩素酸水の噴霧なんて一言も奨めていません。
これで使おうと言うのは無理筋です。
もし、噴霧が有効でなくって、ドアノブに新型コロナウイルスがついたままだったら?
ちょっと刺激的な言葉がありますが、こんなマンガでも指摘もあります。
【マンガ】空間除菌、まさか本気で信じてる!?コロナ禍の「情弱」は命取り
効果がないものを効果があると信じて、そこが感染源となったら・・・
市は、学校や保育園だけでなく、色んな施設で使う方針と言っています。
他方で、利用者や職員などの理解を得てからとも。
止めるなら今!です。
次亜塩素酸水については、5月末あたりからずっと振り回されています。
当たり前のことを当たり前にできないと、ホントに疲れます。
早く、当たり前の世の中になってほしいものです。