飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

図書館、民営化へ。

今日は、本会議初日。残念ながら、図書館への指定管理者制度導入の議案が可決となりました。委員長報告に対する質疑はなし。討論を行ったのは、共産党の楡井莞爾さんと私。共に反対討論です。
私の反対討論では、第1に、穂波図書館と頴田図書館の廃止と行革サイドに図書館が提出した文書にあることや5館のうち3館のみ指定管理者制度を導入することなどからわかるように今回の議案は指定管理者制度導入の議案であると同時に合併後初の統廃合の議案である事、第2に、コスト試算がずさんであり本当にコストダウンとなるか疑問が残る事、第3に、良くする会の請願に対し図書館の反論がなされているがプライバシーへの配慮一つとっても個人情報保護条例を適用するとあるが民間事業者は適用されないおそれがあるなど未成熟なものである事、そして良くする会へ誠実な対応がなされていない事を指摘した上で、以下の記事を紹介しました。

札幌タイムス、05.9.16付)
 官庁速報『特集・手探り続く指定管理者制度』によれば、「収入がないところで民間に移すためには、支出を削るしかない。支出を削ってサービスを維持するには限界があり、これは真っ先に(委託を)やるところではない。民間に工夫させれば、支出と収入のバランスがよくなるような、そういう施設を先にやるべきで、図書館は後回しにすべきだ」と書かれている。
 人件費の差はわずかで、その人件費さえ浮かそうと自治体がしているのも事実ですが、図書館は体育館などの貸し館ではないということです。図書館は、住民の知的欲求を充足し、レファレンス(調べもの相談)にも対応できることを今までの図書館はやってきました。無料貸本屋ではないのです。活発ないい運営をしている図書館を民間が担い、直営以上にいい運営をするということはごく一部を除いて至難の業なのです。
 50年、100年先を見通した適切な住民の図書館利用をきちんと確保していけるのであろうか。さらに自治体は指定管理者制度を導入するに当たり、民間の利益を考慮しているのだろうか。受けた民間は、確保できる収入源がないから、支出を削るしかない。そして、利益を出そうとすると民間自身が人件費を削るしかないであろう。いくら良い人材を確保しても、その職員を熟練した次代を担うように養成していくことは難しいかもしれない。
 民間に利益の出るような予算が組まれていなければ、一定のレベルを維持していくことは難しいかも知れない。民間でできることは民間にといっても、利益なきものに民間は手を出さないであろう。そして、民間も「公共・文化的使命の事業」をやるとすれば、その使命感やノウハウを備えていなければならない。
 図書館運営のノウハウは、一朝一夕には培われないのである。

以上、記事紹介の後、市民生活全般を支える施設であり、まず飯塚市の図書館としてのあり方を考えた上で、管理運営方法を検討すべきであると結びました。

しかし、議員の皆さんはどのように判断されたのか、採決にあたって反対されたのは、私の確認した所では、私江口徹、同じ会派の吉田義之さん、頴田選出の安藤茂友さん、共産党の楡井莞爾さん、川上直喜さんの5人。

予想されていたとはいえ、落ち込みます。。。さて飯塚の図書館に未来はあるのか・・・